新年を迎え、志を新たに更なるステップアップを目指すクリエイターの方も多いだろう。その際に注目したいのが、仕事の質と能率を引き上げてくれる、スペックの高い機材類だ。日頃は思い切りが付かないような高額のガジェットも、この機会に自己投資として購入してみてはいかがだろうか? 2014年、クリエイターたちの飛躍を後押ししてくれそうな注目のガジェット5選を紹介しよう。

OS搭載の液晶ペンタブレット「Cintiq Companion」シリーズ

Windows 8搭載の「Cintiq Companion」(左)、Android4.2搭載の「Cintiq Companion Hybrid」(右)

ワコムの液晶タブレット、Cintiqシリーズの最新モデル。OS搭載の高性能クリエイティブタブレット。このタブレットひとつでWindows PCやモニター、ペンタブレットといった使い方ができるため、普段アトリエや作業場で行っているのと同レベルのクリエイティブワークが、ノマドな環境でも可能となる。一般的なタブレット端末では対応していないようなAdobe系ソフトを使用でき、筆圧などのペン感度についても他のCintiqシリーズと遜色なく、ラフスケッチなどはもちろんのこと、細かいイラストレーションの仕上げや修正等にも対応できるのが頼もしい。

価格はAndroid4.2搭載の「Cintiq Companion Hybrid」の「Entry」が15万8,000円、「Extend」が16万8,000円。Windows 8搭載の「Cintiq Companion」の「Entry」が19万8,000円、「Extend」が24万8,000円。

グラフィック向け液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズ

画像補正作業や写真やイラストのプリント出力などの機会が多い人や、クリエイティブワークにおいて「色」にこだわりたいという人にオススメなのがカラーマネジメントモニター「ColorEdge」シリーズ。そのなかでも「ColorEdge CS230」は、プロ仕様のハイスペックなモニター性能を受け継ぎながらも、個人でも手が届きやすい5万円台~というコストパフォーマンスのよさが売り。カラーマッチングソフトウェア「ColorNavigator Elements」を付属しており、簡単なステップでモニターとプリンターの印刷物との色合わせができる。「画面上ではきれいに色補正できたのに、プリントしてみたら色がブレてしまって台無し……」というガッカリ感を未然に防ぎ、思い通りの画像出力をサポートしてくれる。

パーソナル3Dプリンター

パーソナル3Dプリンター「CubeR」

個人クリエイター向けの製品も市場に登場し、家電量販店などでも売り場が設置されつつある3Dプリンター。10万円台のエントリーモデルが発売されたことや、渋谷のFab cafeにて3Dスキャン&フィギュアプリントのサービスが開始されたニュースなども記憶に新しい。数年前と比較すると、プリント精度も格段に良くなってきている。気になっていた人にとっては、2014年こそ3Dプリンター導入の好タイミングと言えるだろう。作成した3Dデータをすぐに自宅で実体としてプリントアウトできれば、モックアップの製作から立体物のアートワークにと、アイデア次第でさまざまなクリエイションに活用できる。クリエイターの想像力をかき立てること間違いなしのガジェットだ。

IMPOSSIBLE INSTANT LAB

IMPOSSIBLE INSTANT LAB

大人のクリエイティビティを刺激する、少し贅沢な遊び道具「INSTANT LAB」。iPhoneで撮影した写真をインスタントフィルムに現像することができるデバイスだ。クラウドファンディングサイトのCAMPFIREで話題となり、500万円以上ものファンドレイジングを達成して製品化が実現された。iPhone本体の画面の明かりでフィルムが露光する仕組みとなっており、オーソドックスな写真現像の方法を踏襲している点も味わい深い。例えばinstagramで撮影したポラロイド風の画像を、INSTANT LABで実際のフィルムに焼き付けるなんてこともできる。デジタルとアナログの境界線を飛び越えて、写真の新しい楽しみ方を与えてくれそうだ。

キヤノン レンズ交換式デジタルカメラ「EOS M2」

"2014年は、もっと写真が上手くなりたい!" そんな想いを後押ししてくれるのが、一眼レフさながらの本格的な機能をコンパクトボディに携えた「ミラーレス一眼カメラ」。各メーカーからさまざまな機種が発売されているが、今回おすすめしたいのが2013年12月に発売されたばかりの「Canon EOS M2」。前モデルのEOS Mと比較してAFスピードが最大約2.3倍に高速化しており、すばやいピント合わせでシャッターチャンスを逃がさない。マウントアダプターによって既に持っているCanonレンズを活かすことも可能。「一眼レフを持っているものの、重さやサイズが理由で持ち運ぶのを諦めている」というクリエイターは、この機会にミラーレスを検討してみてはいかがだろうか。


いかがだっただろうか。2013年頑張ったご褒美として、または2014年の更なる飛躍を願って、手に入れておきたい高額ガジェット。2014年4月の増税を前にして、大きな買い物をするには駆け込みの時期でもある。きっと思い切って投資した分だけ、自身のクリエイティブワークの幅を広げてくれるはずだ。