米HPは12月3日、顧客がIT製品やサービスを調達しやすくするためのセルフサービスポータル「HP Propel」を開始すると発表した。クラウドベースで提供され、PCやモバイルからアクセスできる。基本機能を無料で提供するフリーミアムモデルを採用。欧米や中東、アフリカでは1月から、日本を含むアジア・パシフィックでは3月からサービスを開始する。

新サービスの目的は、製品選択やデリバリー、管理のためのコストを下げ、IT部門を「サービスブローカー」に変革すること。無料で利用できる機能として、基本サービスカタログ、ナレッジマネジメント機能、ITニュース購読(RSS)を提供する。

有料のオプションサービスとしては、拡張版のサービスカタログ、ログイン時の認証方法(SSOなど)といった拡張版のナレッジマネジメント機能などを提供する。オンプレミスの購買システムとクラウドサービスを連携させることも可能という。

リリースでは、先行ユーザーとして、7万2000人の従業員を持つエネルギー企業の独エーオン(E.ON SE)の事例を紹介。従来は、複数のカタログを使って1万アイテムを取り扱っていたが、これらを1つのカタログに統合し、1000アイテムに減らすことで、サービスデスクのコストを15%削減できたという。

サービスはユーザーごとにパーソナライズでき、ニーズに応じて拡張できる。ナレッジマネジメントには、HPのビッグデータ分析プラットフォーム「HAVEn」を利用している。