矢野経済研究所は10月2日、企業におけるスマートデバイスの活用に関連し、「スマートデバイスに関する法人アンケート調査結果2013」と「モバイルデバイス管理(MDM)市場およびIT資産管理ツール市場に関する調査結果2013」の2つの調査結果を発表した。

前者では、国内の民間企業、団体、公的機関などの法人に対し、スマートフォントとタブレット端末の導入状況及びMDMへの関心について調査を実施した。

調査期間は、7月~9月で、国内の民間企業や団体、公的機関などの法人を対象に、郵送アンケート形式で調査を行った。

調査結果によると、法人のタブレット端末導入率は32.0%にのぼり、2011年の9.2%に比べ約3.5倍に成長したという。また、MDMを導入済みの組織は11.1%となり、導入を検討している組織も13.4%いるという。スマートフォンの導入率は27.3%で大きく成長しているが、2011年は上回っていたタブレット端末を下回る結果となった。

法人のスマートフォンとタブレット端末の導入率の比較

一方、後者のMDM市場およびIT資産管理ツール市場に関する調査は、6月~8月の調査期間で、主要なMDMツール提供企業とIT資産管理ツール提供企業を対象に行った。調査方式は、矢野経済研究所の研究員による直接面談や電話とメールでのヒアリング、ならびに文献の調査。

同調査では、MDM市場とIT資産管理ツール市場を合わせて「IT資産管理ソリューション市場」と定義。IT資産管理ソリューション市場規模は、パッケージライセンス提供やクラウド/SaaS型によるサービス提供など、エンドユーザーの支出額ベースで算出したという。

矢野経済研究所では、スマートデバイスの法人利用拡大を追い風に、MDM市場が2015年度に121億円規模まで拡大すると予測している。IT資産管理ツールは中小企業の導入が進み、2015年度には275億円になると予測している。

IT資産管理ソリューション市場規模推移と予測