アドビ システムズは20日、小学館が発行するファッション誌の電子版の制作・配信において、同社の電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite(以下、DPS)」が採用されたと発表した。
今回DPSが採用されたのは、『CanCam』『美的』『AneCan』『Oggi』『Domani』『和樂』『Precious』『MEN’ S Precious』『SAKURA』の計9誌。これらの電子版では、紙版と同様の高品質な写真素材と文章がスマートフォン、タブレット、PCなど全てのデバイスで閲覧できるという。さらに、各誌では紙版にキャンペーンコードを付加した連動コンテンツも予定されており、紙版とデジタル版の融合という"新しい読者体験"も実現可能とのこと。『CanCam』および『美的』については、電子版の配信を紙版の発売と同日の9月23日より開始、その他の電子版についても紙版の発売日と同日より順次配信されるという。雑誌の提供価格については以下の表を参照のこと。
DPSは、ホスティングサービスとビューワー(閲覧ソフト)技術で構成される電子出版向けのソリューション。出版社に代表されるメディア企業は、「Adobe InDesign」でデザイン・制作した記事や広告などのコンテンツに、動画や音声などのさまざまなインタラクティブ機能を追加することで、これまでにない新しい閲覧体験を読者に提供できる競争力の高いデジタルコンテンツが提供可能となる。さらに、DPSでは紙媒体と並行したシームレスなワークフローで制作進行が行えるため、多種多様な端末に向けて効率的にデジタルコンテンツが提供できるという特徴もある。
なお小学館は、今回採用したDPSにアクセス解析ツールの「Adobe Analytics」を組み合わせることで、記事やその他のコンテンツ、読者の広告閲覧状況などを自動的に収集・解析・効果測定し、媒体内のコンテンツや広告の最適化を行うことも検討しているとのことだ。
提供価格
雑誌名 | 発売日 | 本誌定価(付録なしの通常定価) | 電子版価格 | キャンペーン価格 |
---|---|---|---|---|
『CanCam』 | 9月23日 | 650円 | 500円 | 400円 |
『美的』 | 9月23日 | 540円 | 500円 | 400円 |
『Oggi』 | 9月28日 | 700円 | 600円 | 500円 |
『Domani』 | 10月1日 | 730円 | 600円 | 500円 |
『和樂』 | 10月1日 | 1,300円 | 1,000円 | 700円 |
『AneCan』 | 10月7日 | 670円 | 500円 | 400円 |
『Precious』 | 10月7日 | 800円 | 700円 | 500円 |
『MEN'S Precious』 | 10月4日 | 920円 | 700円 | 500円 |
『SAKURA』 | 11月28日 | 650円 | 500円 | 400円 |
※キャンペーン価格は、創刊記念として9月23日~12月7日の期間内に発売した号の価格。