日本マイクロソフトは9月5日、都内のホテルで「マイクロソフト ジャパン パートナー コンファレンス 2013」を開催。冒頭の基調講演では、日本マイクロソフト 代表執行役 社長 樋口泰行氏が「デバイス & サービス カンパニーへ」と題して、新年度の事業方針や最新テクノロジーを中心とした包括的な取り組みを説明した。

日本マイクロソフト 代表執行役 社長 樋口泰行氏

樋口氏がまず取り上げたのは、来年の4月にサポート終了を迎えるWindows XPについて。

「Windows XPについては、サポート終了に伴う新しいOSへの移行支援を表明しているが、特需があり、昨年比で40%アップというトレンドもできてきている。これは10年に一度といっていいほどの法人向けのビジネスチャンスだ。パートナーともにこのチャンスを実現していきたい」を述べた。

XPからの移行は10年に一度のビジネスチャンス

そして「4月の時点で法人ユーザーの40%(1,400万台)がまだWindows XPだったが、これは世界的に見ても高い数字だ。7月には30%(1,050万台)になり、大体予定通りに進んでいるが、来年4月までにこれを1桁にすべくパートナーのみなさんとがんばっていきたい」と続けた。

同氏によれば、XPからの移行に伴い、PCの出荷台数も伸びており、上期(1-6月)の出荷台数は前年比13%増で、6月単月だと前年比25%増になったという。

先日法人販売を開始したSurfaceについて樋口氏は、「すでに大変多くの引き合いをいただいており、500社を超える企業からの引き合いがある。それにともない営業体制も強化し、1,000人の法人部隊もつくり、従来の2倍に拡大している。アプリ支援も行い、企業向けアプリの開発支援としてコンサルティングを提供し、開発支援を2倍に拡大しいる。また、すべてのマイクロソフト社員にWindows RTを配布している。これはひとりひとりがセールスパースンになって普及しようということだ」と、販売体制をさらに強化する姿勢を示した。

タブレット競争 第二幕に向けた施策

クラウドについては日本でデータセンターを開設する点をアピール。「関東圏と関西圏で2つデータセンターをつくるので、国内だけでディザスタリカバリー構成が組める。個人的にはOffice 365も日本にもってきたい(日本のデータセンターで提供したい)と思っている」と語った。

Office 365について同氏は、「Office 365はワールドワイドで前年比5倍で伸びており、10億ドルの規模になっている。Googleも伸びているが、Googleの2倍で伸びている。特に中堅中小企業でうけており、ユーザーのうち9割が250人以下の企業だ。そのうちの85%は、以前、マイクロソフトではない製品を使っていた。これはありがたいトレンドだ。今後は知名度を上げてビジネスを盛り上げていきたい」と述べた。