続いて、「機能部門」の優秀賞を紹介していく。軽いチカラでカッターナイフの刃が簡単に折れる「ポキステーション」(オルファ)。折った刃も安全に処理でき、「メカ感」たっぷりの一品となっている。

ポキステーション

筆記具や定規、小物などを収納でき、デスクの空きスペースに合わせて縦にも横にも置ける「ツールスタンド」(カール事務器)。約40度の傾斜がつけられているため、中の筆記具などが見えやすく、出し入れもしやすい構造だ。

ツールスタンド

スマートフォンで撮った写真をリンクできるQRコード付きの付箋「ピコットフセン」(カンミ堂)。手帳やノートに貼っておけば、見返したいときに登録した写真を手軽に呼び出せる。

ピコットフセン

シャープナーの内蔵されたキャップ付き。1本で「書く」、「消す」、「削る」をこなす「KIDSパーフェクトペンシル ジャンボ」(DKSHジャパン)。ファーバーカステルの鉛筆は、愛好家にとっては垂涎の的となる確かな品質だ。

KIDSパーフェクトペンシル ジャンボ

「ルーズリーフ」の新たな使い方の枠組みを提案

多用な機能を持った文具がラインナップされた「機能部門」でグランプリに選ばれたのは、「ルーズリーフパッド & ホルダー セプトクルール」(マルマン)だった。

ルーズリーフパッド & ホルダー セプトクルール

定番の「ルーズリーフ」をパッド状にとじたものと、専用ホルダーを組み合わせたこの製品。パッド状のルーズリーフなのでメモが取りやすく、書き終わったら切り離してホルダーへ収納でき、どこへ行くにもこの1冊で十分というものだ。展示会場内のマルマンブースにお邪魔して、広報担当の方にお話を聞いた。

オシャレなマルマンのブース

広報担当の方いわく、開発にあたって、ルーズリーフのメインユーザーである学生と座談会の場を持ったところ、「大学など特に教科の多いシーンではたくさんのノートを持ち歩くのは非常に大変」という意見があがった。この声を元に「1冊で全教科のノートとして使える仕組み」を考えた結果、「ルーズリーフパッド & ホルダー セプトクルール」が生まれたのだそう。取ったノートは家に持ち帰り、教科ごとにファイリングする流れになる。

この製品、ユーザーからの要望を受けて、自由度の高い「無地」と「方眼」のパッドも発売する予定。しかも、ビジネスパーソンのためのルーズリーフ再入門も目標としているそうで、今後の展開に期待が高まる。

グランプリは各部門でひとつずつではあるものの、どの商品も素晴らしい出来で、各社ともに本当に情熱を持って商品開発に取り組んでいるのだとあらためて感じた。これからの文房具業界に新しい風を送り続けるためにも、各メーカーの方々にはぜひこれからも切磋琢磨し続けてほしい。