Texas Instruments(TI)は、メガピクセルIPカメラ市場向けに、クラス最高の低照度テクノロジーを提供するDaVinciビデオプロセッサ「DM369」を発表した。

同製品は競合製品と比較して、2倍優れた低照度性能を提供することにより、細かく鮮明なイメージ品質を実現することが可能なほか、ビデオプロセッサ「DM36x」ファミリの各製品とピン互換があることから、既存のIPカメラ製品ラインナップを容易に拡張できる。

これにより、同製品を搭載したIPカメラは、駐車場や暗い路地などの、低照度の環境でも鮮明なイメージを提供することが可能になることから、車両のナンバープレート、運転者の顔、その他の特長をキャプチャでき、専門家による事件の解決に役立てることができる。同製品を搭載したカメラは、ノイズを取り除きダイナミックレンジを拡張した500万画素以上の解像度を持つビデオ映像を、H.264/SVCT(Scalable Video Coding)フォーマットにてリアルタイムに圧縮、伝送できる。

この他、マルチプロファイル(ベース/メイン/ハイ)同時エンコーディングによる、ビデオ品質および互換性を有するほか、クラス最高のISP(イメージ信号処理)テクノロジーを統合、真に迫るイメージ品質を実現する他、顔検出、ビデオのぶれ防止、魚眼レンズ補正なども有する。

なお、同製品のカメラリファレンスデザインには、回路図、レイアウトおよびBOM(部品)リストが含まれ、同社のDaVinciビデオプロセッサへの投資の再利用に役立てることができる。ONVIF(Open Network Video Interface Forum)の標準規格に準拠しており、NVR(ネットワークビデオレコーダ)およびVMS(ビデオ管理システム)の各システムへカメラ製品を容易に統合できる。加えて、ソリューションを設計し市場に投入する場合には、市場で最もポピュラーなセンサ製品で構成されたTIのエコシステムからセンサモジュールを選択できる。

なお、ビデオSoC「DM369」は2013年4月末よりサンプル出荷を開始する予定。DaVinci「DM369」IPカメラリファレンスデザインの価格は995ドル。