独Vector Informatikは、E/Eアーキテクチャの開発ツールの最新版となる「PREEvision 6.0」をリリースしたことを発表した。
同バージョンでは、ソフトウェアコンポーネントの内部的な動作が含まれるAUTOSAR System Descriptionの作成が可能になったほか、それらのsystem descriptionをECUから抽出し、エクスポートする処理もサポートしている。これらのコンポーネントやそのコンテナは、システムやSoftware Component Descriptionに基づいて個別にアップデートできるため、PREEvisionと同社や他社のAUTOSARツールとの間で、よりシンプルな(ラウンドトリップ方式の)データ交換が可能になるほか、PREEvisionを用いて、タイムクリティカルな動作モード(例えば、情報交換の速度を低下させる可能性のある動作)を定義し、モデル化することが可能となる。
さらに、オプションの1つである「PREEvision Collaboration Platform」を使用することで、モデルベースのシステム開発において、各地に分散する技術者の円滑なチームワークを実現することが可能となるという。同プラットフォームはのデータストレージにはPREEvision以外のツールで作成した任意のファイルを蓄えることもできるため、ユーザーはアーキテクチャと量産開発に関わるあらゆる技術データに容易にアクセスできることに加え、自動的にアクセス権を調達し、競合を防ぐ機能が搭載されているため、複数ユーザーが同一の設計要素に並行してアクセスでき、E/E開発工程におけるスピードと効率が向上するという。