NECは2月18日、マルチレイヤスイッチ「UNIVERGE(ユニバージュ)IP8800/ S6700、IP8800/S6600」シリーズを強化、IPsecによるセキュリティのVPNソリューションを実現する「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」及び本ファームウェアを動作させるプラットフォームとなる「サービスモジュールカード」の販売を開始すると発表した。

サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)を搭載したカード

今回発売する「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」は、「サービスモジュールカード」上でVPNサービス機能を実現する専用ファームウェアで、「UNIVERGE IP8800シリーズ」で初めてデータ通信をIPパケット単位で暗号化する通信方式の標準規格「IPsec」をサポートした。本ファームウェアを組み込んだ「サービスモジュールカード」を「IP8800/S6700、IP8800/S6600」シリーズに搭載することで、VPNソリューションを提供する。

「サービスモジュールカード」は、装置当たり最大7枚搭載可能で、搭載枚数を増やすことにより、最大28,000対地まで暗号化通信経路を拡張可能。IPsecの認証アルゴリズムは、より安全性の高いSHA-2を標準でサポート。

また「IP8800/S6700、IP8800/S6600」シリーズをセンター装置として配備することで、各拠点におけるルータ装置とのネットワークの到達性を監視し、障害発生時にはバックアップ経路に自動迂回するトラッキング機能を搭載。また、通信経路ごとにQoS(Quality of Service)をサポートし、対地ごとに帯域制御が可能。装置あたり最大28,000対地の暗号化通信経路に対して、トラッキング機能とQoSを同時に動作可能なため、大規模で可用性の高いVPNソリューションを提供可能となる。

価格は、「サービスモジュールカード」と「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」合わせて、1,150万円(税別)。

なお、VPNのセンター装置を高さ2.5Uの省スペースで実現するシャーシモデルを、2013年3月にリリース予定。本モデルは「IP8800/S6600」シリーズの基本制御部、インタフェースカード、及びサービスモジュールカード等を活用でき、AC電源二重化に対応している。