KDE Software Compilation

KDE開発チームは6日(米国時間)、KDEの最新版となる「KDE SC 4.10」を公開した。KDEはLinuxや*BSDなどUNIX系OSで利用されている統合デスクトップ環境。ファイラやテキストエディタ、開発環境など豊富なデスクトップアプリケーションを動作させることができ、グラフィカルで統一されたUIによる直感的な操作を提供している。

KDE SC 4.10は、多数のKDEアプリケーションに対して漸進的な改善が施されたバージョン。主なハイライトは次のとおり。

  • Plasma WorkspacesにQt Quickを導入
  • 各KDEアプリケーションに様々な機能を強化
  • KDE開発プラットフォームに多数の改善を実施

Plasma Workspaces 4.10に対してリッチUI作成キット「Qt Quick」がデプロイされており、UIの一貫性や安定性、使いやすさを大幅に改善させている。また、高機能テキストエディタ「Kate」や端末エミュレータ「Konsole」、ドキュメントビューワ「Okular」、PIMツール「Kontact」など様々なデスクトップアプリケーションに対してパフォーマンスの向上や改良が実施されている。

KDE開発プラットフォーム周りではPlasma SDKに手が加えられており、これまで独立していたplasmoidviewer、plasmengineexplorer、plasmawallpaperviewerといったコンポーネントをPlasMateにまとめている。さらにウィンドウ効果開発向けにスクリプトインタフェースモジュールが用意された。このモジュールの導入によってコアコンポーネントのコードサイズを抑えることができ、外部スクリプトによるウィンドウ効果の簡単な開発が行えるようになっている。