宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月31日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」から放出する超小型衛星候補の通年公募を開始したことを発表した。
JAXAは2012年10月に、きぼうからの超小型衛星放出機会提供の確立を目指し、その技術実証を実施。公募で選ばれた5機の超小型衛星が2回に分けて放出された。
今回の通年公募の開始は、その実証結果を踏まえたもので、超小型衛星の多様な打ち上げ(放出)機会の提供を目的に実施される。
募集期間は2013年1月31日より通年(ただし、休日・祝祭日は除く)で、年間で3U程度を予定しているものの、ISS運用などの制約から、その数は前後するとのこと。
また、対象となる超小型衛星は、以下の条件すべてを満たす必要があるという。
- CubeSat規格1U~3U(CubeSat Design Specification:カリフォルニア州立工科大学文書)に適合するサイズ・質量であること
- 衛星の主たる目的が、「国内外の大学などの教育への貢献など、宇宙分野の人材育成に資するもの(国内の機関などとの共同研究を前提に、海外(特にアジア諸国)の衛星も対象)」もしくは「日本の宇宙開発利用の拡大につながる研究開発に資するもの(日本の産業基盤の維持、発展および国際競争力確保などのための技術実証を含む)」のいずれかに当てはまるもの
ちなみに、技術実証が主目的であれば、将来の営利活動を目指したものであっても対象とするが、応募者の広告宣伝、または直接の営利活動を目的としたものは許容しないとしている。
応募資格は、日本国の機関、法人、団体およびそれに属する者で、超小型衛星の搭載に向けた取り決めなどについて、JAXAと応募者の所属組織との間で締結することとなるため、応募にあたっては事前に所属組織の了解を得る必要があるとしているほか、共同研究者としての海外の研究者・機関・大学の参加については、別途調整を行うとしている。
なお、応募方法は、「応募申込書」、「超小型衛星開発提案書」、「応募者の所属する組織の活動がわかる書類(リーフレットなど)」の3点を用意し、応募先である「日本宇宙フォーラム(JSF)」の「小型衛星公募担当窓口」担当宛てに郵送、FAX、もしくは電子メールで送付する形となっている。