日立製作所と三菱重工業は11月29日、火力発電システムを主体とする分野で事業を統合し、共同で運営すると発表した。 2014年1月1日をメドとして、三菱重工が65%、日立が35%を出資する合弁会社に、両社の火力発電システムを主体とする事業をそれぞれ集約し、事業を統合する。

火力発電分野では、ガスタービンについては三菱重工が高効率の大型機種に注力し、日立は中小型機種を主力とする。また、地域的には三菱重工が東南アジアや中東などで強みを持つ一方、日立は欧州やアフリカなどの市場で強みを発揮するなど、相互の強みを生かしているという。

統合が予定される事業範囲は、火力発電システム事業(ガスタービン、蒸気タービン、ボイラー、発電機等)、地熱発電システム事業、環境装置事業、燃料電池事業、その他付随する事業で、これらの事業に関連する一定の子会社および関連会社も今回の統合範囲に含まれる予定。また、当該事業範囲における直近事業年度の両社の売上規模は、合計で約1兆1000億円になるとしている。

なお、両社はこれまでも製鉄機械分野における提携やその後の合弁会社設立、海外向け都市交通システム事業における協業や水力発電システム事業統合、東京電力株式会社福島第一原子力発電所に対する共同支援などの分野において、パートナーシップを構築している。