富士通と韓国のFujitsu Korea(以下、FKL)は9月13日、韓国の中小規模病院向けに、電子カルテシステムとオーダリングシステムの機能を統合した、医療情報システムパッケージ「EGMAIN-KF(イージーメイン・ケーエフ)」を開発し、韓国での販売を開始すると発表した。
韓国では、病院が患者に安全で質の高いサービスを提供するために、政府が施行している病院評価制度「医療機関認証制度」が、医療品質の向上のために2011年度に改定され、新たに医療情報システムの活用度や頻繁に変更される保険法や制度変更への柔軟な対応性が評価項目として追加された。あわせて認証対象が大規模総合病院だけでなく一般総合病院および中小規模病院まで拡大された。そのため韓国では、中小規模病院でも高度化されたICTインフラへのニーズが急激に高まっているという。そこで、富士通とFKLはこれらのニーズに対応するため「EGMAIN-KF」を提供する。
EGMAIN-KFは、書式作成機能により、電子カルテシステムとオーダリングシステムの表示画面をユーザが直接作成できる。これにより、必要な診療情報を各病院や診療科別の特性に合わせ最適な形式で電子化し共有できる。
また、韓国政府が整備を進める医薬品の適正使用情報と投薬内容を照合することで、処方が適切かどうかをチェックできる機能を搭載している。
「EGMAIN-KF」書式作成機能のイメージ図 |
そのほか、EGMAIN-KFでは、頻繁に変更される韓国の保険法や制度に柔軟に対応できるよう、診療報酬の変更や本人負担率の変更などの病院内の業務プロセスをプログラムではなくデータベース化した。これにより、プログラムを変更することなく、データを修正するだけで制度変更に対応でき、新評価制度に適合できるという。
さらに、システム設計の段階から、標準化、モジュール化を徹底しているため、システム導入後のメンテナンス性に優れ、性能やエラーを自動でモニタリングする機能により、システム運用を支援する。価格は個別見積り。