サイボウズは、9月26日より、業務アプリ構築クラウド「kintone(キントーン)」の販売体制を強化するため、「kintoneパートナー認定資格制度」を新設すると発表した。

新設するのは、セールスアドバイザーとしての認定資格である「認定セールスアドバイザー」(略称:認定SA)と、クラウドディベロッパー向けの「認定クラウドディベロッパー」(略称:認定CD)の2種類。

認定資格の範囲

いずれも、サイボウズが実施する技術講習会に参加し、一定の技術スキルに到達し、認定試験に合格した人を一人以上有する企業が認定される。なお、今後はkintoneのバージョンごとの認定資格にしていく予定だという。

認定講習会では、kintone の「製品知識」、「アプリ作成」、「API仕様」、「API活用提案例」、「kintone APIサンプルライブラリ」などが用意されている。

認定者特典としては、kintone開発環境(デモアカウント)の無償提供、マーケティング支援、技術情報提供などの技術支援、パートナー専用サイト・専用アカウントの提供、パートナー会への参加がある。

パートナー特典

サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏。記者発表の直前、同じ会場で行われたイベント内で、スペシャルゲストで登場したアントニオ猪木氏にちなんで、タオルを掛けて登場

サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏は、「今後は、オンプレミスよりもクラウドのほうが大きくなっていく。そのため、オンプレミス向けの製品は縮小せざるを得ず、クラウドを拡大していく。しかし、変化はチャンスだ。最初、クラウドはどういうインパクトを持って、ビジネスをどう変えていくかについて私自身よくわからなかったが、cybozu.comを発表して、それがわかってきた。cybozu.comのユーザーは、オンプレミスからの移行が1/3、他社からの乗り換えが1/3、新規が1/3で新たな市場が広がっている。この新しい可能性を追求するのがパートナー制度だ」と述べた。

そして、ビジネスマーケティング本部 BPM部 林田氏は、「kintoneではビジネスチャンスが2つある。1つがクラウドパラドックスで、オンプレミスとの連携、クラウド同士の連携などクラウドだからこそ必要なSIがある点。そして、もうひとつが、付加価値創造型サービスである点だ」と述べ、パートナー制度による連携により、新たな価値を提供できるとした。

新たな価値の提供

サイボウズ ビジネスマーケティング本部 BPM部 林田氏

林田氏によれば、これまでサイボウズのパートナーは流通やSI企業が多かったが、kintoneではテンプレート開発インテグレーター、地域特化型インテグレーター、会計ソフトなどの業務・宿主特化型インテグレーターなど新たな業種のパートナーも出てきていると説明し、「数万円からはじめられるシステムを提供いただけるインテグレーターが数多く出てきている」と、当初はより小規模な顧客をターゲットにしていく点を強調した。

kintoneビジネスは小規模ユーザーから徐々に大規模企業に拡大していく予定

なお、同社では、パートナーになることを検討討をしているITベンダー向けの説明会を10月26日に東京(サイボウズ本社)で、10月31日 に大阪(サイボウズ大阪オフィス)でそれぞれ開催する。