ICT総研は6月25日、スマートデバイス需要動向調査の結果を発表した。同調査では、ユーザーが今後発売を期待しているスマートデバイスなどを聞いたもので、対象者は同社のモニター1,000人。
現在発売されていないスマートデバイスのうち、最も支持を集めたのは、「NTTドコモ版iPhone」だった。「発売日に購入する」、「発売後に評判を見て購入を検討する」、「時期は明確でないが、購入を検討する」の回答の合計が27%に達し、なかでも、1,000人中31人は「発売日に購入する」と回答した。これに、NTTドコモ版iPad(購入検討率25.5%)、キンドルファイア(同18.0%)、au版iPad(同16.3%)と続いた。
2011年度のスマートデバイス出荷台数は、前年の2.8倍の2,628万台となり、PCの出荷台数1,496万台を大きく上回った。今後も毎年堅調に増加していき、2016年度には4,210万台となる見込み。これは、同年のPCの出荷台数1,511万台の2.8倍、フィーチャーフォンの5.8倍に相当する。
スマートデバイスはスマートフォンとタブレット端末の総称としているが、現時点で台数を牽引しているのはスマートフォンで、2011年度のスマートフォンの出荷台数は2,352万台であり、2016年度には3,290万台に拡大すると見られる。
一方、2011年度のタブレット端末出荷台数は276万台。スマートデバイス全体に占める比率は10.5%にすぎないが、2012年度以降はタブレット端末の出荷伸び率はスマートフォンを上回り、2012年度は920万台とスマートデバイス全体の21.9%を占めると見込まれる。
スマートデバイスは、フィーチャーフォンやPCに比べて、現時点では法人への導入が進んでいない。2011年度出荷台数に占める法人向け比率は4.9%の129万台で、セキュリティ面や通信コストの高さが導入の障壁となっている。2012年度以降は携帯電話キャリア各社の法人向け取り組み強化の効果もあり、導入は進んでいくと予想されている。
スマートデバイス用ビジネスアプリも充実しつつあり、ノートPCの一部をタブレット端末などに置き換える動きも見られる。2012年度は法人向けに前年比1.8倍の242万台、2012年度も同1.4倍の343万台、そして2016年度には530万台が出荷されると予測される。