日本アイ・ビー・エムは6月14日、蓄積された大容量の非構造化データを処理するソフトウェア製品「IBM InfoSphere BigInsights」に、ネットワークから転送されるデータをリアルタイム処理するストリーム・コンピューティング製品「IBM InfoSphere Streams」を同梱した「IBM InfoSphere BigInsights V1.4」を発表した。

BigInsightsは、非構造化データの処理に有用な並列分散処理を実現するHadoopの機能に加えて、スプレッドシート形式の分析ツール「BigSheets」やWebコンソール、エンタープライズ・レベルのセキュリティ機能を提供する製品。最新版のBigInsights V1.4はこれらの機能に加え、ネットワークから転送されるデータをリアルタイムに処理するストリーム・コンピューティング機能も提供する。

同製品では、Hadoopによって蓄積された膨大な過去データから不正パターンを分析するとともに、ストリーミング・コンピューティングによってネットワークから転送されるカード取引情報に対して不正パターンと使用履歴とをリアルタイムに照合することで、クレジット・カード会社におけるカード不正使用の検知を実現する。

同製品の利用料金は、Streamsの利用料金を含んだうえで、従来と同料金の111万円から。開発向けには、処理できるデータ容量を20TBに抑えることで低料金にしたスターター・キットを55万5,000円で提供する。

IBMのビッグデータの処理機能を提供する製品の棲み分け