計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは5月24日、PCI Express 3.0プロトコル解析用のフライング・リードはんだ付けプローブ「U4324A」を発表した。
従来のフライング・リード・プローブは、x1やx4の時でも高価なx8用を使用しなければならなかった。「U4324A」は、同社のPCI Express 3.0プロトコル・アナライザ・モジュール「U4301A」向けで、2本でx4までの双方向通信レーンに対応しているため、8GT/sまでのデータ捕捉用としてはコスト・パフォーマンスの高い製品となっている。用途としては、半導体試験、システム試験、組み込みPCコネクタ試験などを想定している。
「U4301A」は、モジュール1枚あたり最大4本のフライング・リード・プローブを接続できる。x16の場合は、「U4301A」を2個使用し、8本の「U4324A」の接続に対応する。また、「U4301A」のソフトウェアを利用すると、プローブの各線を自由に割り当てることが可能となる。各チャネルとも、上り、下りの両方向の通信をサポートする。さらに、故障したリードの代わりとして、他のリードを割り当てるといった使い方もできる。また、外部の基準クロック接続用の線も有しており、2.5/5/8-GT/sのPCI Express IOスピードにも対応する。
はんだ付けプローブで最もダメージを受けやすいのは先端部分だ。テストコストをさらに削減するため、「U4324A」では、交換可能なZIF(ゼロ・インサーション・フォース)チップ・キット「N5426A」に対応している。プローブの4本の線をZIFチップに接続し、ZIFチップを被測定物のチャネルにはんだ付けすることで交換できる。これにより、「U4324A」の長寿命化に繋がるという。
なお、通常の測定では、最低2本のプローブが必要となるという。参考価格は税抜きで905,846円から。すでに販売・出荷を開始している。