モバイル開発者の関心はどこに向かっているのだろうか? iOSが最優先の傾向は変わらないが、Androidに対しては分断化の懸念から関心が薄れ、HTML5に傾倒している――こんな傾向が、米IDCと米Appceleratorの調査から明らかになった。

IDCとAppceleratorは3月20日(米国時間)、Appceleratorのモバイル開発技術「Titanium」を利用する開発者約2,170人を対象に実施した調査結果を発表した。

モバイルプラットフォームでは、「iPhone(iOS)」と「iPad(iOS)」が開発者のマインドシェアを独占、それぞれ89%と88%の開発者が「とても興味がある」とした。次いで、「Android Phone」(79%)、「Android Tablet」(66%)、「Ice Cream Sandwich Tablet」(51%)などAndroidも挙がったが、前回の調査(2011年第4四半期)よりもポイントは下がった。

この結果ついて両社は、「この4四半期、Androidはわずかではあるが確実に減っている」と指摘、その理由は「Androidの分断化とそれに対するGoogleの対応不足、それにAppleの成功」と分析している。

今期のルーキーは「HTML5 Mobile Web」で、67%が「とても興味がある」に挙げた。「2012年、アプリにコンポーネントとしてHTML5技術を統合する計画があるか」という質問については、79%が「ある」と回答した。ただし、HTML5はハイブリッドで利用される傾向が強く、HTML5のみでアプリを構築するとする開発者は6%にとどまった。

Windowsは「Windows Phone 7」と「Windows 8 Tablet」が37%とタイだった。両社は「優先順位という点では、明らかにナンバー3のOS」と評価している。Windows Phone 7搭載機の「Nokia Lumia」については、18%の開発者が「とても興味がある」と回答している。

一方、BlackBerry関連は低調で、「BlackBerry Phone」は前回の21%から今回は16%に下がり、タブレットの「BlackBerry PlayBook」は11%にとどまっている。