シード・プランニングは3月15日、大病院、中小病院、診療所でタブレット端末およびスマートフォンを活用している医師に対して、インタビュー調査とWEBアンケート調査を実施し、その結果を発表した。本調査は、医療現場におけるタブレット端末・スマートフォン活用の現状と、タブレット端末・スマートフォンを使用する上での潜在的なニーズを明らかにすることを目的として実施したもの。

タブレット端末を活用している施設の医師に対して、施設で使っている製品について質問したところ、病院、診療所ともにiPadユーザーがAndroidユーザーを大きく上回った。特に診療所ではiPadユーザーが80.5%を占めた。

施設で使っているタブレット端末の製品(出典:シード・プランニング)

スマートフォンを活用している施設の医師に対して、施設で使っている製品について質問したところ、病院、診療所ともにわずかながらiPhone(iPod含む)がAndroid端末を上回っているが、かなり均衡した結果となっている。

施設で使っているスマートフォン端末の製品(出典:シード・プランニング)

タブレット端末を活用している施設の医師に対して、施設でのタブレット端末の活用方法を質問したところ、最も多い活用法は「患者への病気や治療、施設についての説明に使用する」だった。特に診療所では80.5%とこの活用法が圧倒的に多かった(病院では67.0%)。

患者への説明はPDFファイルやパワーポイントファイルを使う方法が多く、医療用の特別なアプリや院内システムとの連携は必要なく、医師単位や診療科単位で、ちょっとした工夫として導入できる気軽な活用法となっている。

一方、電子カルテの参照端末としての活用は、病院で26.6%、診療所で6.5%が行っているという結果で、診療所においてはまだ少数であるが病院では普及しつつある。タブレット端末を使って電子カルテに入力しているケースは、参照と比較するとポイントは落ちるが、病院で14.7%と決して少なくない結果となった。

タブレット端末の活用方法(出典:シード・プランニング)