富士通、山梨県で農園情報センシングネットワーク活用の栽培実証実験

富士通は3月14日、山梨県が推進する「やまなし企業の農園づくり制度」を活用し、山梨県の農業活性化を支援するため、同社が開発した農園情報センシングネットワークを用いたスイートコーン栽培における実証実験を開始すると発表した。

同社は、本活動の開始にあたり、西八代郡農業協同組合(以下、JA西八代)、旬果市場と3者で「やまなし企業の農園づくり協定」を締結する。

実験では、スイートコーン栽培の圃場に、温湿度センサーと簡易カメラが一体となったセンサーボックスを設置し、ビニールトンネル内外の温湿度情報とビニールトンネル開閉の画像を収集し、収集したデータを分析し、栽培に最適なビニールトンネル内の温湿度管理の見極めに活用する。

同社は2011年に山梨県甲州市のワインファームに農園情報センシングネットワークを設置し、ブドウの適正な収穫時期を見極める実証実験を実施し、高品質のブドウの収穫が可能になったなど成功を収めている。

この成果に山梨県が着目し、農園情報センシングネットワークの有用性を検証するため、今回の実証実験を開始することになった。実験で取得されたデータを活用することで、ベテラン農家のノウハウが可視化され、新規就農者や新規参入法人の育成に役立てることが期待される。