理化学研究所と富士通は11月2日、共同で開発しているスーパーコンピュータ「京」がスパコンTOP500で使用している計算プログラム「LINPACK」によるベンチマークで10.51ペタFLOPSを記録したと発表した。

京は、今年6月のスパコンTOP500で1位に輝いた世界最速システム。その名のとおり、1京(=10ぺタ)FLOPSを目標としていた。864台の筐体、8万8128個のCPUで構成されており、2012年6月の完成に向けて現在もOSやコンパイラなどの調整を進めている。

今回の計測では、理論演算性能11.28ペタFLOPSに対して、10.51ペタFLOPSを達成。実行効率は93.2%と前回の計測を上回っている。

なお、京はすでに2011年4月から「グランドチャレンジアプリケーション開発」や「戦略プログラム」に参加している研究者に対して一部を試験利用環境として提供しているという。理化学研究所と富士通では、「試験利用環境は、試験利用者のニーズにも可能な限り対応しており、京のシステム整備の進捗に合わせて徐々に拡大していく」としている。