文部科学省は9月29日、埼玉県・千葉県内の地表面から高さ1mの空間線量率の分布状況を示したマップ、土壌表層への放射性セシウムの沈着状況を示したマップを発表した。これにより、福島第一原子力発電所の事故によって拡散した放射性物質が首都圏まで広がっていることが明らかになった。
同マップは、航空機に高感度かつ大型の放射線検出器を搭載し、地上に蓄積した放射性物質からのガンマ線を測定する「航空機モニタリング」という手法を用いて作成された。モニタリングは、9月8日から9月12日にかけて行われた。
埼玉県では、秩父の山間部でセシウムの蓄積が1平方メートル当たり3万~6万ベクレル、放射線量が1時間当たり0.2~0.5マイクロシーベルトと高かった。
千葉県では、柏市や松戸市の一部で、セシウムの蓄積が1平方メートル当たり6万~10万ベクレル、放射線量が1時間当たり0.2~0.5マイクロシーベルトと高くなっている。