IDC Japanは7月6日、ベンダー競合分析フレームワーク「IDC MarketScape」を用いて、国内デスクトップ仮想化市場における主要なベンダー14社について評価分析を行い、その結果を発表した。

IDC MarketScapeは、特定市場におけるベンダーの競争力の適応度を「能力(実績)」と「戦略(将来性)」の2軸を基準に、定量的/定性的に評価するベンダー競合分析のためのフレームワーク。

分析結果はベンダーの市場シェアと市場の平均成長率に対する差分も加味して、MarketScapeチャートとして表す。同チャートは、ベンダーをLeaders、Major Players、Contenders、Participantsに配置してベンダーの総合力を示す。

今回、国内デスクトップ仮想化市場のLeadersは、「能力」「戦略」軸において「オファリング」「GMS(Go to Market Services)」「事業」を評価した結果、製品ポートフォリオ、ライセンス体系、成長戦略において他社よりも優れているとして、シトリックス・システムズが選ばれた。

PC、携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの渋谷寛氏は、「2010年は、国内デスクトップ仮想化の需要が高まり導入が進んだ1年となった。ユーザー企業では投資対効果の向上、ITリソースの効率化という利点が評価されている。シトリックス、ヴイエムウェア、NECが国内デスクトップ仮想化市場を牽引してきたが、今後は、外資系デスクトップ仮想化専業ベンダーが市場に加わる。ベンダーの増加によって選択肢が増え、特に中堅中小企業へのDaaS(Desktop as a Service)ビジネスの拡大に寄与すると見ている」とコメントしている。