富士通は5月25日、ストレージ製品「ETERNUS」シリーズのエントリー/ミッドレンジ向け新モデル「ETERNUS DX80 S2/DX90 S2」「ETERNUS DX410 S2/DX440 S2」を発表。6月30日より提供を開始する。

「ETERNUS DX90 S2」

今回発表された製品は高性能CPUの採用や内部設計の変更により従来機に比べ最大で4.2倍となるスループットを実現するなど(DX410とDX410 S2を比較した場合)大幅な性能向上が図られているほか、ポート数やキャッシュ容量、搭載可能ドライブ数の拡張が行われている。また、サーバとストレージ間のインタフェースとして10Gbit/s iSCSIや10Gbit/s FCoEに対応する。

「ETERNUS DX440 S2」

従来機との仕様面での主な変更点は以下の通り。

  • エントリーモデル
    ― ポート数
    従来機「DX80」: 4 →「DX80 S2」: 8
    従来機「DX410」: 12 →「DX410 S2」: 16
    従来機「DX440」: 16 →「DX440 S2」: 32
    ※「DX90 S2」のポート数は従来機「DX90」と同じ8。
    ― キャッシュ容量 ―
    従来機「DX90」: 4GB →「DX90 S2」: 8GB
    従来機「DX410」: 8GB →「DX410 S2」: 16GB
    従来機「DX440」: 32GB →「DX440 S2」: 96GB
    ※「DX80 S2」のキャッシュ容量は従来機「DX80」と同じ4GB。
    ― 最大構成の場合の搭載可能ドライブ数 ―
    従来機「DX90」: 120 →「DX90 S2」: 240
    従来機「DX410」: 210 →「DX410 S2」: 480
    従来機「DX440」: 420 →「DX440 S2」: 960
    ※「DX80 S2」のドライブ数は従来機「DX80」と同じ120。

新モデルはいずれも2.5インチドライブのみの対応となったことによる高密度設計や搭載部品の削減によって大幅な小型化が図られている。また、対応ドライブが2.5インチのみとなったことで最大で54%(「DX410 S2」の場合)の消費電力削減が可能となった。

製品の価格は「DX80 S2」194万3000円~/「DX90 S2」559万円~/「DX410 S2」1074万8000円~/「DX440 S2」2024万8000円~となる(価格はいずれも税別)。

なお発表会に際して同社は、国内2位、世界8位(2010年度)とされているストレージ市場におけるシェアについて、「さらに"上"を目指したい」(富士通 執行役員 ストレージシステム事業本部長 五十嵐一浩氏)という考えを明らかにした。

「ETERNUS DX90 S2」の背面

「ETERNUS DX440 S2」の背面