大阪府とヴイストンは、2足歩行ロボットを用いて世界初のフルマラソン(42.195km)完走を目指すイベントプロジェクト「ろぼまらフル」を開催することを発表した。

同イベントは、緊急雇用創出・重点分野雇用創出事業の一環および第1回大阪マラソンの応援企画として立案されたもので、5台のロボットが参加する予定。

主催者でもあるヴイストンからは小型カメラと小型PC搭載の、ハイエンド向け市販ロボットキット「Robovie-PC」を長時間の走行に向けて、脚部を強化(ハーフハイトルクバージョンに改造)したもので、頭部カメラを使った自律歩行での走破に挑戦するほか、もう1チーム別に参加する予定。

また、大阪工業大学も2チームの参加を予定しており、そのうち1チームは2007年にヴイストンが行った24時間耐久走で走行した実績を持つホビーロボットキット「RB2000」をベースに、足回りを平行リンクに改造して安定歩行を実現したモデルでの参加を予定している。

そして5チーム目は大阪労働協会 雇用創出チームで、緊急雇用創出・重点分野雇用創出事業によって結成されたチームメンバーによるチャレンジとなる。市販の2足歩行ロボットキット「Robovie-X Lite」で参加を予定しており、現在、2011年3月12日に行われるロボットマラソンイベントへの参加のために調整中で、今回のイベントはエキシビジョンとして試走する予定となる。

基本競技規定は以下のとおり。

  1. 手・足・頭の備わった2足歩行ロボットを使用する
  2. 一周100mのコースを422周し、最後は95mでゴールとする
  3. ロボットの動作は、人間による無線操縦、またはロボット単体での自律動作とする
  4. 機体のメンテナンスとして、走行を一時中断しバッテリ、サーボモータなどの交換は可能だが、機体全体の交換は行わない
  5. 走行時間はメンテナンス時間を含めて計測する

競技コースの概観

開催日時は2011年2月24日10:00から2月27日の20:00までで、競技中の映像(会場全体を見渡せる俯瞰カメラの映像と、ロボット本体のカメラ映像)はUSTREAMにてリアルタイム配信される予定であるほか、ヴイストンが開発した電気自動車「BeautoEV」を自律走行させて、ロボット間近の映像も配信される予定としている。