前回の記事では、マイクロソフトの統合Web開発環境ツール「WebMatrix」がどのようなツールなのかを解説した。今回は、いよいよ実際にWebMatrixを入手してみよう。

「WebMatrix」の入手

WebMatrixのダウンロードは「Microsoft Web」にある「WebMatrix」より行う。専用ダウンローダー「Webプラットフォーム インストーラー」(無償)を先にインストールしおく必要があるが、実際には「今すぐダウンロード」ボタンをクリックして、あとはアナウンスに従うだけだ。

本体は数十MBと軽量。これもWebMatrixのコンセプト通りの仕様で、回線の状態が良ければすぐにローカルPCにダウンロードできるはずだ。インストールまでほぼ自動なので、アクセスして数分後には使えるようになる。この手軽さもこのツールの魅力のひとつだろう。

WebMatrixページ

ダウンロードさえしてしまえば、あとは作りたいページを構成してゆくだけだ。Webサイト構築に不慣れなユーザーはもちろん、マイクロソフトではHTMLベースでWebサイトのデザインをしているユーザー向けに「Expression Web」なども別途提供しているため、エディタベースで書いていた人でもスムーズに入れるシンプルさで、エディタよりも高機能だ。これらの機能を上手く活用してゆけば、ステップアップしたいと思っているユーザーにも最適だ。

ツールのメイン画面にあるアイコンをクリックするだけで簡単なテンプレートからWebサイトを構築可能

WebMatrixのユーザーインタフェースは非常にシンプルで、Webサイトを新規作成する際にはテンプレートを選ぶだけで良い。主なメニューとしては、すでに構築済みのWebサイトを編集する「個人用サイト」のほか、主要なオープンソースWebアプリケーションのインストールが可能な「Webギャラリーからサイトを作成する」、数々のテンプレートからWebサイトを新規作成できる「テンプレートからサイトを作成する」、ローカルのフォルダからWebサイトを構築する「フォルダーからサイトを作成する」などが用意されている。こうした豊富なテンプレートは今後も追加されてゆく予定となっている。

また、当然のようにページのレイアウトを確認しながらデザインできるので、仕上がりを確認しながらの作業も得意だ。ちなみに、表示確認用に使えるブラウザは、「Internet Explore」を始め、FirefoxやSafariなど、一般的なブラウザはほとんど網羅されている。ローカルでテストする場合でも、IIS 7.5 ExpressがWebサーバとして動作するので、実際の運用に近い環境で試せるのはありがたい。

「テンプレートからサイトを作成する」から「パン」を選択してみる

ご覧のようにショップ用のWebページが簡単にできる

「Webギャラリーからサイトを作成する」では、すでに配布されているWebアプリケーションを入手可能だ

直感的な操作で自由自在なWebサイトが作成できる「WebMatrix」。これまで、動的Webサイトの構築にはPHPから入ることが多かったと思う。しかし、将来的にWindowsサーバ環境でサイト全体を構成するケースや、データベースの活用、プロデベロッパーを目指すといった場合では、特にMicrosoft製品を使うシーンは拡大してゆくだろう。そんな未来に備えて、今から慣れておく、あるいは練習しておくような感覚で、まず始めてみるのも良いだろう。

次回は、WebMatrixの機能を紹介していきたい。

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