国際電気通信基礎技術研究所や日立製作所、三菱電機など民間企業13社と大阪大学、慶応義塾大学、東京大学の3校は11月2日、千葉県柏市の商業施設 三井ショッピングパーク ららぽーと柏の葉と柏市役所において、総務省の受託事業である「ユビキタス・プラットフォーム技術の研究開発」の実証実験「ユビキタスパーク」を11月3日~12月19日の期間で実施すると発表した。

この実証実験は当該の総務省委託研究開発プロジェクトの成果(要素技術など)を実際のフィールドで検証し、技術の有効性や社会的受容性を評価することが目的とされている。

同プロジェクトの受託企業・大学と、実施される一般来場者向け実験は以下の通り。

  • 参画企業・大学
    国際電気通信基礎技術研究所/日立製作所/三菱電機/NTTドコモ/大阪大学/沖電気工業/慶應義塾大学/東京大学/NEC/NTT/パスコ/パナソニック/パナソニック システムネットワークス/横須賀テレコムリサーチパーク/KDDI/KDDI研究所(プレスリリース記載順)

「ユビキタスパーク」主催機関の一覧

実証実験は商業施設内で9種類が主に土日祝日を中心に実施されるほか、柏市役所においても1種類(屋外広告調査支援、災害時情報収集支援)が12月10日(金)に実施される。

11月3日から開始されるのは「タイムリー&タイムリー 情報配信サービス」(担当:国際電気通信基礎技術研究所/大阪大学/慶應義塾大学/東京大学/NEC/NTT)で、商業施設内における様々な出来事を、センサー技術などを利用して情報配信を行うというもの。施設内で貸し出されるスマートフォン端末のほか、手持ちの携帯電話でも参加できる。実施日は11月3日(水)と11月6日(土)、7日(日)の3日間。

「タイムリー&タイムリー」の概要

「タイムリー&タイムリー」で貸し出される端末(スマートフォン)。自前の携帯電話でも参加可能

11月4日からは、デジタルサイネージにお得情報などを配信する「ららぽーとなう 情報配信サービス」が実施される(担当:三菱電機/横須賀テレコムリサーチパーク)。実施日は11月4日(木)~11月29日(月)。

「ららぽーとなう 情報配信サービス」の概要。レポーターと呼ばれるスタッフが施設内を巡回して随時情報を発信するほか、センサーによってお店の混雑状況などの情報が自動的に発信されるようになっている

「ららぽーとなう 情報配信サービス」で使用されるデジタルサイネージ。上部にはカメラによる人感センサーが搭載されている

ほかに、専用の携帯端末を使ってクイズラリーを行う「ららぽーと・クイズラリー!」(担当: KDDI)が11月13日(土)、14日(日)に実施される。

「ららぽーと・クイズラリー!」の概要

「ららぽーと・クイズラリー!」で貸し出される専用端末。37台が用意されるという

11月19日(金)~23日(火)の5日間では、位置情報を生かしてスタンプラリーのような楽しさを体験できる「エアパズルを探せ」が実施される(担当: NTTドコモ)。

「エアパズルを探せ」の概要

「エアパズルを探せ」で貸し出される専用端末。1グループ(家族)2台貸与。30台が用意されている

11月27日(土)、28日(日)の2日間では、専用端末を装備したベビーカーによってお得情報や家族の居場所を確認できる「ママのアクティブショッピング」が実施される(担当: パナソニック/パナソニック システムネットワークス/大阪大学)。

「ママのアクティブショッピング」の概要

「ママのアクティブショッピング」で貸し出される専用のベビーカー。お父さん(またはお母さん)の位置を確認するためのタグとセットで10台が用意される

ほかに、センサー技術を利用して、フードコートの配膳スタッフが座席まで注文した品物を届けてくれる「フードコートお届けサービス」(担当: 日立製作所、実施日 12月1日)や、タグを利用して買い物を楽しくする「東急ストア レシピ&クーポン」(担当: 日立製作所、実施日 12月3日~5日)、携帯電話で施設内を案内する「セルフコンシェルジュサービス」(担当: 日立製作所、実施日 12月11日、12日)、子どもたちの歩き・動きに応じてクリスマスツリーが育つゲーム「チャレンジ・みんなでクリスマスツリー」(担当: 沖電気工業/KDDI研究所、実施日 12月18日、19日)といった実証実験が実施される