デジタルハリウッド福岡校で開催されたセミナーの様子

デジタルハリウッド福岡校と大阪校にて、書籍『現場のプロから学ぶWeb制作ワークフロー ベースメントファクトリープロダクションの仕事術』(弊社刊 2,940円)の著者である北村健氏によるセミナー『クライアントの心をつかむクリエイティブコミュニケーション術』が開催された。

『現場のプロから学ぶWeb制作ワークフロー ベースメントファクトリープロダクションの仕事術』は、すでにWebクリエイターとして働いている人だけでなく、これからWeb業界を目指す人にとっても必読の1冊と言える。なぜなら、本書では、Web制作会社、ベースメントファクトリープロダクションの代表取締役にしてエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターでもある北村健氏が、自らの仕事のフローやノウハウを公開しているだけでなく、Webクリエイターとして仕事をしていくための考え方やマインドについても深く掘り下げて語っているからだ。

『現場のプロから学ぶWeb制作ワークフロー ベースメントファクトリープロダクションの仕事術』より

ベースメントファクトリープロダクションはこれまでに、トヨタ自動車、アサヒビール、資生堂、ソニー、ANA、三菱電機など、数多くのナショナルブランドのクリエイティブを手がけている。同書では、それらの実案件をケーススタディとして掲載。マーケティング/ブランディング、プランニング、クリエイティングというWeb制作のそれぞれのフェーズにおける意思決定やクライアントとのコミュニケーション、案件の進め方を詳細に解説している。ヒヤリングシート、業務チェックシート、提案書など、なかなか見ることのできない貴重な資料も多数掲載しており、読み応えがある。

セミナーは両日とも盛況で、「クリエイティブコミュニケーション術」に対する関心の高さが伺えた。北村氏は書籍の中で語られている内容に触れながら、クリエイティブに対する姿勢を熱く語った。特にクリエイターの「あるべき姿」や「本来なすべきこと」をいかにして貫き通すか、「クリエイティブの本質は、おもてなしの心から」といった講演に、参加者たちは時間を忘れて聞き入っていた。どのようなクライアントに対しても決して信念を曲げず、ビジネスパートナーとして自社のスタイルを貫く著者の言葉は、2時間強のセミナーを通じ、多くの参加者の心にしっかりと届いたようだ。

終了後のクリエイティブコミュニケーション術アンケートでは、「自身のクリエイティブを見直すきっかけになった」、「制作において何が大切なのか気がついた」という意見が数多く寄せられていた。仕事に役立つノウハウを得るのは、決して書籍の中だけではない。書籍で読んだ知識をより深く自分の血肉にしていく機会として、セミナーは有益な場といえる。参加者にとっては、まさに「現場のプロから学ぶ」2時間となったのではないだろうか。