竹中工務店は6月3日、新エネルギー・産業技術総合 開発機構(NEDO)の助成を受け、省エネルギーを追求した次世代型オフィスの実証実験を行うと発表した。

同実証実験は、同社の関連会社であるイーヴァックの新砂本社ビル(東京都江東区)で実施され、「空調」「照明」「制御」の3つの領域において各種環境対応技術を導入。従来のオフィスと比べてCO2排出量を3分の2以下に抑制できることを実証する。

実証実験の実施機関は2010年5月~2013年5月までの約3年間とされており、実際にオフィスとして使われている状態で運用が行われる。

「空調」に関する要素で適用される技術は、冷媒の蒸発温度を高めたビル用マルチ空調機と調湿外気処理機を併用してエネルギー効率を高めた「中温エコ空調システム」や、天井面に設置された膜面から空気を吹き出す「膜放射空調」、在席する人の好みや活動状況に応じてPCなどの気流感を調整できる「パーソナル空調」の3つ。

「照明」についてはLEDを採用した卓上照明や天井照明を採用。「制御」では人感・照度・放射温度センサや温湿度センサ、着座センサなどが統合管理される。個人が使用する端末上で消費エネルギー量を確認できるため、これによって従業員の省エネ意識を向上させる。

「次世代型オフィス」のイメージ