エプソンは、新たにオフィス向けのA3カラープリンタ「LP-S7100」とA4カラープリンタ「LP-S510」を発表した。価格はいずれもオープンで、LP-S7100の予想販売価格は9万円台後半、LP-S510の予想販売価格は3万円台後半で、LP-S7100は5月20日より、LP-S510は5月21日より発売される。

「コンパクト」「スピード」「使いやすさ」の3つをポイントに開発

「LP-S7100」

LP-S7100は、カラー/モノクロともに毎分30枚の印刷が可能(A4横コピーモードの場合)な、オフィス向けの主力に位置付けられる製品。エプソン販売 取締役 販売推進本部長の中野修義氏は、2010年度に既存のLP-S5000と合わせ、A3カラープリンタの36%のシェアを取りたいと意気込みを語った。

LP-S7100は、「コンパクト」「スピード」「使いやすさ」の3つをポイントに開発されたという。コンパクトさの面では、新開発の小型タンデムエンジンと従来機種に比べ、 94%サイズダウンした新開発のトナーカートリッジにより、2006年発売のLP-S7000と比べ、体積比2/3以下を実現した。スピード面では、低温定着のオイルレストナーの採用により、ウォームアップ時間を15秒以下に短縮したほか、低消費電力を実現した。使いやすさの面では、トナー交換や紙ジャム除去などのメンテナンス作業をすべてフロントから行えるように設計されているほか、WordやExcelなどの操作画面から直接印刷設定が可能な「かんたん設定 for Office」や異なるアプリケーションで作成した複数のドキュメントをまとめて印刷可能な「まとめてプリント」を、プリンタドライバの機能として備えている。

新開発の小型タンデムエンジン

新開発のトナーカートリッジでは、同社試算でA4カラー1枚あたり11.9円の低価格を実現(モノクロは2.8円)しているほか、標準容量のMサイズトナーに加え、標準価格が7,700円(税別、シアン、マゼンタ、イエロー)、8,100円(税別、ブラック)と購入しやすい価格のSサイズトナーを用意し、イニシャルコストの低減に努めている。

トナーカートリッジのコンパクト化

エプソン販売 取締役 販売推進本部長 中野修義氏

中野氏は「企業の関心事はコスト削減で、MPS(Managed Print Services)が注目されているが、MPSがすべてではない。印刷量が多い、少ないによってコスト削減方法が異なっており、全体を見てお客様に合った方法を提案していく」と語る。

LP-S7100のおもな仕様は、解像度が600×600dpi、内蔵RAMが64MB、インタフェースが100BASE-TX/10BASE-T対応LANおよびUSB 2.0、外形寸法がW499.5×D538×H422、重量が約44kg。オプションで両面印刷に対応する。

国内最小クラスのA4カラープリンタ「LP-S510」

「LP-S510」

LP-S510は、カラー毎分5枚/モノクロ毎分19枚の印刷が可能(A4横コピーモードの場合)なA4カラープリンタ。W404×D380×H275mmの外形寸法は、同社調べによれば、A4プリンタしては国内最小クラスだという(2010年5月11日現在)。LP-S7100同様、トナー交換や用紙交換、紙詰まり除去などの作業をすべてフロントで行うことができ、1色あたり8,500円(税別、ブラックを除く)のSサイズトナーも用意される。中野氏は、「今後はA4プリンタにも力を入れ、現在5%程度であるA4カラープリンタのシェアを、2010年度には13%程度まで高めたい」と述べた。

フロントアクセスが可能なクラムシェル構造

2010年度のシェア目標

LP-S510のおもな仕様は、解像度が600×600dpi、内蔵RAMが16MB、インタフェースはUSB 2.0、重量が約14.5kg。なお、ネットワークと両面印刷への対応は不可。