シャープ、グリーンフロント 堺で竣工披露式 - 液晶パネル生産体制増強へ

シャープは、4月16日、大阪府堺市のグリーンフロント 堺の竣工披露式を行った。

2009年10月1日に液晶パネルの生産を開始したのに続き、3月29日に薄膜太陽電池工場が稼働したことを受けて、竣工披露式を開いたもの。

シャープの町田勝彦会長は、「グリーンフロント 堺で、液晶工場の建設がスタートしたのは2007年11月、稼働は2009年10月であり、2年弱の短期間で建設から稼働まで行えたことは画期的。歩留まりのトラブルもなく、たいへん順調に立ち上がった。地域の協力もあり、スムーズに稼働できたと喜んでいる」としたほか、「ソーラーについても、2008年7月に建設がスタートし、2010年3月に稼働を開始し、4月12日から出荷を開始するなど、1年半という短期間で立ち上げることができた。これも画期的なこと。余剰電力買取制度が昨年スタートし、住宅用は前年の倍のペースで動くなど、堅調な伸びを示している。また、世界的にもソーラー発電所の建設が活発である。液晶テレビと太陽電池は、ともに需要が期待されており、フォローの風が吹いている」などとした。

さらに同社では、7月からグリーンフロント堺における液晶パネル生産体制を、現在の月3万6,000枚から、2倍となる月7万2,000枚体制に増強することを4月16日に発表した。

「本日、液晶パネルの生産能力を7万2,000枚体制にすることを発表した。国内は、エコ ポイントの影響で、3月末には販売店やメーカーの在庫は完全になくなり、あいかわらず引き合いも活発だ」などと語った。

シャープのクリーンフロント堺は、シャープのほかに、液晶パネル生産、薄膜太陽電池に関わる部材、装置メーカー、関連インフラ施設などを誘致。マザーガラス生産の米コーニングや旭硝子、カラーフィルターの大日本印刷、凸版印刷などが進出し、原材料から製品完成までを、敷地内で一貫生産するために業種の枠を越える生産拠点となっている。