東日本旅客鉄道は3月2日、グループ会社やプラスチックメーカーと協力し、駅や列車から排出された廃ペットボトルを再生し、樹脂製防草シート(商品名:ナクサR-PET、製造 大日本プラスチックス)を製造するリサイクル体系を構築したと発表した。

これまでの樹脂製防草シートの主成分はポリエチレンだったが、今回、廃ペットボトル(ポリエチレンテレフタレート)を主成分とする防草シートが開発された。2007年4月に試作が始まり、2009年10月には駅・列車からの廃ペットボトルを用いた防草シートが完成し、11月には開発品の現場への敷設が行われた。

同社では、鉄道用地境界付近の効果的な雑草処理方法として、樹脂製の防草シートを敷設している。

樹脂製防草シートが利用される場所の例

同社は廃ペットボトルを首都圏で年間約530 トン回収しているが、樹脂製防草シートの製品化により、自社内でのリサイクル体系を構築することができた。廃ペットボトル26本が1平方メートル分の樹脂製防草シートにリサイクルできる。

今後、ナクサR-PETは同社内の土木工事で利用されるほか、一般の土木資材としても利用される予定。

廃ペットボトルからナクサR-PETができる仕組み