政治×デジタルコンテンツ
――ところで、衆議院選挙で民主党が圧倒的勝利を収めましたが、政権が自民党から民主党に変わったことにより、日本は変わると思いますか?
杉山「あれだけ多くの閣僚が、全省庁で変えるといいだしたら、現場はおそらく大混乱ですよね。ひとつひとつの問題は、修正方法が明確になっていれば、そこからは良くなると思いますが、何かを大きく変える時は、何でもドカーンと一時的に下がりますよね。作業効率も下がるでしょうし、今までお金がもらえると思って動いていた人たちがお金をもらえなくなったり。そうすると"保証しろ"だのなんだということになる。なので、政権交代後のこれからの時期を、国民が『これは準備期間なんだ』と寛容にみてあげられるかどうかが大事だと思います。昔からもっと合理的にやればいいよね、と言われていたことが、実際に全部持ち込まれることになるわけです。安定すれば我々、デジタル系の人間が理想としている形には、自民党政権下のときより早く近づくかなと期待しています。少なくとも選挙はインターネットをどんどん使うことになるでしょう」
――そうなったら、また選挙広告づくりなどで、クリエイティブ業界が盛り上がりそうですね。
杉山「実際、デジタルハリウッド大学院生が、自民党なども含め、そういった広告制作のコンサルティングを行っています。Webサイトやブログを使ってイメージアップを立案する研究会があり、何党の人であってもイメージアップのお手伝いをしますよ、というスタンスで行っているんです。そこでサイトやブログの制作などのアドバイスをしています。話はやや逸れてしまうのですが、平山たいろうさんという、1年前までうちの大学院で教員をしていた方がいたのですが、『次の選挙で民主党で出ます』といって足立区から立候補して今回の選挙で当選し、国会議員になったといったケースもあります」