NECは9月4日、新型インフルエンザの流行に伴い、仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」をBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)向けに強化し、販売を開始した。その一環として、在宅勤務に最小限必要な環境をパッケージ化し、最短2週間でシステム構築を可能とする「シンクライアント パンデミック対策パッケージ」を発売する。

シンクライアント パンデミック対策パッケージは、「VirtualPCCenter」とVPN仮想アプライアンス「SecureBranch VM-Edition」で実現するシンクライアントリモートアクセスソリューションと在宅勤務に最小限必要となるハードウェア・ソフトウェア・SI(VirtualPCCenterサーバとVPNサーバの構築を行う。端末設定は含まず)を提供するというもの。価格は50ユーザーで555万円(税抜)から。

VirtualPCCenterのシステム構成

また、既存のPCをシンクライアントとして利用することを可能にするソフトウェアも提供される。HDD/SSDへのデータ書き込みを禁止し、通常のPCをシンクライアント端末化するソフトウェア「ライトフィルタ」は9月16日より発売される(価格は10ユーザーで18万8,000円から。税抜)。自宅や出張先でのPC利用を想定し、USBメモリやCD-ROMからPCを起動して既存のPCをシンクライアント端末として利用可能にするソフトウェア「SigmaSystemCenter ソフトウェア シンターミナル 2.2」は機能が強化されて10月30日より発売される(価格はCD-ROM版が1万5,000円から、USB-ROM版が1万9,800円から。いずれも税抜)。

そのほか、仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を構成している仮想化基盤ソフトウェア(VMware vSphere4など)を細分化し、導入規模に応じた適切な仮想化基盤の提供が行われる。

同社は、企業がこうした製品を用いて、自社のニーズに最適な形で、在宅勤務を実現する仮想PC型シンクライアントシステムを新型インフルエンザ対策として短期間かつ低コストで導入できるとしている。