ソニーは9月1日、Foxconnブランドの台湾Hon Hai Precision Industry(鴻海精密工業)と、米州における液晶テレビの生産について戦略的提携関係を構築することで合意したことを発表した。

同合意により、現在ソニーグループが所有するメキシコSony Baja California(SBC)の株式の90%、および主に米州向けの液晶テレビの生産を行っているSBCのメキシコTijuana工場の生産関連の資産をHon Haiへ譲渡することとなる。

これにより、SBCの株式比率はHon Hai90%、ソニーグループ10%の出資比率となる。同工場は1986年に操業を開始、約3,300名の従業員が液晶テレビやチューナ、ホームオーディオ、カーオーディオなどの生産に携わっている。

今回の提携により、ソニーは、液晶テレビ事業における社内リソースを、差異化技術の開発や設計、デザインなどに集中させることで、魅力ある商品をいち早く開発する体制を整えるとしているほか、生産分野における外部リソースの活用による固定費およびその他のコストの削減を進め、収益改善と事業拡大を促進するとしている。

なお、ソニーでは、株式および資産の譲渡完了後も、同工場がソニーの米州向けの重要拠点であることには変わりがないとしている。