総務省情報通信政策研究所は8月20日、インターネット検索エンジンの利用者数などに関する現状と関連する市場規模などの推計を発表した。同発表によると、インターネット上で検索できる情報量は、2009年1月までの5年間に6倍に増加したという。

インターネット上で検索可能な情報量は、ブロードバンドの普及、動画・音声ファイルの増加によって大幅に増加し、2009年1月時点における情報量は6,877TBと推計される。6,877TBのデータのうち、約3分の2の4,607TBが動画・音声・データファイルである。

検索エンジンがインターネット上で検索可能な情報量(推計値)2003年~2009年 資料:総務省

検索エンジンの月間利用者数は2008年時点で延べ4,775万人と推計されている。2002年から2008年の検索エンジンの利用者数の伸びは1,646万人から4,775万人となるが、これはインターネットの利用者数の伸び(2,159万人→2008年4,777万人)を上回る勢いである。

検索エンジンの延べ月間利用者数・平均利用回数の推移(2002年~2008年) 資料:総務省

2008年度のPC向け検索連動型広告市場は対前年比20%増で1,245億円となった。成長の要因として、検索結果上位に表示されることによるサイト誘導効果が事業者間に広がった結果が挙げられている。2008年度のインターネット広告市場規模は5,752億円であり、約20%を占めている。今後、インターネット広告市場全体の伸びやモバイル検索機能の充実に伴い、2010年には現在のラジオ広告市場(1,549億円)に匹敵する規模への成長が見込まれるという。

検索連動型広告等の市場規模の推移(2005年~20013年) 資料:総務省

検索結果の上位表示や検索連動型広告などにWebサイトへの誘導効果があると回答した企業の割合は52.3%と半数を超えている。産業分類では、情報通信業、飲食店・宿泊業、製造業(自動車、家電など)で高い効果を感じているという結果が出ている。