大日本印刷(DNP)は5月26日、ディスプレーのように発光する表示機器での視認性を高めた書体「秀英横太明朝」を、リムコーポレーションにライセンス提供すると発表。リムコーポレーションでは、同書体の携帯電話向けフォントを開発し、27日より携帯電話メーカーに向けてライセンス販売を開始する。
「秀英横太明朝」は、明朝体の味わいや気品を損なうこと無く、横線を太らせることで発光する表示機器での視認性を高めたという同社オリジナルの書体。開発以降、自社の映像コンテンツで字幕に利用され、4月からは映像字幕向け書体として社外へライセンス提供が開始されている。今回は、ライセンス提供の第二弾としてリムコーポレーションへ携帯電話向けとして提供することになったとのこと。同社では、今後もデジタルサイネージ(電子看板)などの、他の表示媒体への展開を積極的に進めるとしている。
リムコーポレーションは、デジタルフォントを携帯電話向けに軽量化する独自の技術を活かし、同書体を軽量化した表示フォントを開発。今回のライセンス販売に先立って、東芝とパナソニックモバイルコミュニケーションズに同フォントをライセンス提供しており、東芝の公式Webサイト「Toshiba User Club Site」(携帯版)では14日よりダウンロードが開始されている。また、パナソニックモバイル製SoftBank端末向け公式携帯サイト「P-egg」でも、6月下旬以降にダウンロードが開始する予定とのこと。同フォントの搭載文字セットは、JIS第一・第二水準(漢字、仮名、記号)、欧文、数字、半角カタカナ、NEC特殊文字の約7,000字となっている。