「こちら周回軌道:打ち上げはすばらしかった!! 爽快な気分だ。壮大なながめを楽しみながら任務をこなしている。生涯の冒険が始まった」
ハッブル宇宙望遠鏡を修理するミッションのために、米国時間の5月11日にNASAケネディ宇宙センターから打ち上げられたスペースシャトル「アトランティス (STS-125)」。その宇宙飛行士7人のうちの1人であるMike Massimino氏からのメッセージがTwitterに書き込まれた。
Massimino氏はAstro_MikeというTwitter名で、今年4月から訓練の様子や打ち上げ前の心境などをTweetしてきた。5月1日に、宇宙からも書き込みを継続すると宣言。「宇宙からのつぶやき実現か?」と話題になった。加えて今回のアトランティスのミッションは、国際宇宙ステーションとは異なる軌道にあるハッブル望遠鏡を修理するという危険な任務だ。宇宙ゴミがアトランティスに衝突する可能性もあり、緊急事態に備えてスペースシャトル「エンデバー(STS-127)」がケネディ宇宙センターの発射台に設置されているほどだ。ミッションの動向に興味を持つ人たちがMassimino氏のTwitterに集まっており、現在フォロワーが23万人を超えている。
さて打ち上げ後の初Tweetだが、宇宙飛行士との交信はNASAが管理している。そのため書き込みはMassimino氏がNASAに送ったメッセージを、地上で同氏のTwitterを代行管理している人物にNASAが転送した。この方法で宇宙からの書き込みと言えるか意見が分かれるところだが、NASAがメッセージを受け取ってから、ほぼ同時刻にMassimino氏のTwitterに書き込まれた。宇宙飛行士の宇宙でのつぶやきがリアルタイムで世界中に伝えられていると言える。またNASAも「宇宙飛行士Mike MassiminoがNASAで初めて宇宙からTweetした」と伝えている。
なお今回のミッションでは地上で緊急事態に備えるエンデバーにも注目が集まっている。Massimino氏に続いて、エンデバーの乗組員であるMark Polansky氏(Astro_127)が5月7日からTwitterを開始しており、同氏のつぶやきのフォロワーも急増中である。