フィンランドNokiaは4月16日(現地時間)、2009年第1四半期(1月ー3月期)の業績報告書を発表した。端末の出荷台数は業界平均を下回り、純利益が前年同期比90%減少するなど減収減益となった。自社シェアは推定37%だという。

第1四半期の売上高は前年同期比26.7%減の92億7,600万ユーロ、純利益は同90%減の1億2,200万ユーロとなった。分野別にみると、携帯電話とサービスを合わせた売上は前年同期比33%減の61億7,300万ユーロだったが、このうちサービスは1億5,000万ユーロで79%増えた。

Nokiaの業績にはネットワーク機器ベンダーのNokia Siemens Networksも含まれ、その売上高は前年同期比12%減の29億9,000万ユーロだった。

同期、Nokiaの携帯電話の出荷台数は9,320万台で、前年同期から19%減少。Nokiaでは携帯電話業界全体の出荷台数を前年同期比14%減の2億5,500万台と見積もっており、Nokiaの出荷台数は業界全体の成長率を下回ったことになる。自社シェアの推定値は37%で、前四半期(2008年第4四半期)と同じだったが、前年同期比の39%と比べると2ポイント減少した。平均販売価格(ASP)は65ユーロで、前期の71ユーロから6ユーロ減少した。

Nokiaは同社が"Converged"と分類しているスマートフォンでも苦戦した。業界全体の出荷台数は前年同期の3,300万台から3,600万台に増加したが、Nokiaの出荷台数は前年同期の1,460万台から1,370万台に減少。同期、マルチメディアライン「Nseries」の出荷台数は500万台、ビジネス向けの「Eseries」は300万台と報告している。

今後の業界予測については、第2四半期は第1四半期と同レベルまたは微増、2009年通年では出荷台数が前年比10%程度減少の見込みとしている。