米Wind Riverは16日(現地時間)、組み込み機器の開発に適した商用Linuxディストリビューション「Wind River Linux 3.0」を発表した。

Wind River Linux 3.0では、Linuxカーネル 2.6.27/GCC 4.3ベースの開発環境が利用できるほか、X.org、GTK+、GNOME、GStreamerといったマルチメディア、グラフィック、およびHMI(Human Machine Interface)テクノロジをサポートするソフトウェアパッケージなど500以上ものパッケージが搭載されている。

また、KVM(Kernel-based Virtual Machine)をベースとした仮想化やマルチコアによるオフロード処理など高度なマルチコア機能も備えているほか、Linuxファウンデーションが定める、電気通信市場、およびハイエンド・データ・ネットワーキング市場で求められる重要な要求事項をまとめた「キャリアグレードLinux 4.0 仕様書」に準拠している。

さらに、新版では、航空宇宙・防衛、コンシューマ、産業、ネットワーク機器、医療を含む各バーティカル市場向けの事前設定済みのシステム・プロファイル・セットが搭載された。これにより、バーティカル市場向けディストリビューションが1つのプラットフォームに統合され、導入コストが抑えられている。