ソニーは2月27日、4月1日付けの役員人事を発表し、中鉢良治社長が退任し、ハワード・ストリンガー会長が社長を兼任する人事を発表した。中鉢社長は取締役 代表執行役 副会長になる。

中鉢良治 現社長兼エレクトロニクスCEO(1月の決算発表にて)

ハワード・ストリンガー 会長兼CEO(1月の決算発表にて)

ソニーは1月に開催した決算発表では、2008年度の連結売上高の見込みを、昨年10月時点の9兆円から、前年比13%減となる7兆7,000億円へ下方修正。1,500億円の赤字を見込み、役員報酬のカットや人員削減などのリストラ策を発表していた。

中鉢氏は「私は今後、新たな責任分野に移行していく新マネジメントチームを支援するとともに、私自身の新たな担当領域において、引き続き貢献していきたいと思います。これまでの数年間、ソニーのエレクトロニクス事業の強化と構造改革に取り組むことができ、将来に向けた体制を築けたことを、うれしく思っています」 というコメントを寄せている。

一方、ハワード・ストリンガー氏は「お客様は、オープン技術を採用し、多機能でネットワークサービスに対応した製品と、皆で楽しみを共有でき、環境にも配慮した豊かな顧客体験を求めています。今回の機構改革は、次世代の強固なリーダーシップのもと、ソニーグループをよりダイナミックで、革新的な方向へ導くとともに、より統合され機動性の高いグローバルカンパニーへの変革を目指すものとなっています。本日発表した機構改革および新経営体制は、4 年前に開始したソニーの変革を、より一層加速させるためのものです。新しいマネジメントチームは共に、ソニー全体を融合・統合させ、全世界でリーダーシップを発揮することを確信しています」とコメントしている。

なお、ソニーでは本日夕方から記者会見を行う。