ディスカバリーの発射を待ちながら、訓練をつづけるSTS-119のクルー。日本人宇宙飛行士の若田光一氏の姿も見える(ディスカバリーのハッチ前にて、1月20日撮影)

米航空宇宙局(NASA)は2月25日、打ち上げが延期されているスペースシャトル「ディスカバリー(Discovery)」について、現在のところ「3月12日を打ち上げの目標にしている」と発表した。「STS-119」と名付けられた今回のミッションは、メインエンジンから外部タンクに燃料を送るフローコントロールバルブ(調整弁)の不具合で当初の計画より大幅に打ち上げが延期された状態が続いている。

ディスカバリーは現在、米フロリダ州にあるケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)の発射台に設置されており、問題のフローコントロールバルブの検証が続けられている。NASAによれば、このままではバルブの破片がシャトルと外部タンクをつなぐ加圧ラインを傷つける可能性が払拭できないという。

NASAのスペースシャトルチームは3月4日にミーティングを行い、データを分析/検証したのち、6日にあらためて打ち上げについての決定を下す予定だ。

なお、今回のミッションの遅延は、その後に予定されているシャトルミッション(STS-125、STS-127)には影響を与えないという。