大阪産業創造館(大阪市中央区)にて2月5日、サービスロボットの展示商談会「Robot Showroom(ロボットショールーム)」が開幕した。会期は20日までの約2週間。展示やプレゼンテーションを通し、実際に触れてもらうことで、ロボットの導入を促進するのが狙い。入場は無料だ。

大阪産業創造館。会場はこのビルの17Fになる

同展示商談会は、財団法人大阪市都市型産業振興センターのロボットラボラトリーが開催したもの。これまでロボットラボラトリーでは、企業間のマッチングや実証実験の支援などにより市場の育成に取り組んできたが、まだ一般社会では実際にロボットを見る機会は少なく、導入が進んでいないのが現状だった。

この展示商談会では全国から29体のロボットを集め、ビジネスパーソンや経営者に、ロボットの可能性や導入のメリットなどを体感してもらうのが目的。また「今年のロボット大賞」受賞者による講演会や、参加企業によるプレゼンテーションなども併せて開催される。スケジュールについてはコチラを参照。

「将来の少子高齢化の中で、ロボット技術が重要な役割を果たすことは疑いないが、ロボットの市場はなかなか成熟しない」と述べるのは、ロボットラボラトリーの責任者である竹嶋正明・新産業創造推進室長。「少しでも多くの人に『ロボットってこんなもの』と知ってもらいたい」と開催の趣旨を説明した。

プレス向け内覧会で挨拶する竹嶋正明・新産業創造推進室長

展示会場。基本的にロボットは静展示となる

展示されるロボットは以下の通り。ホビー・教育分野、コミュニケーション分野、移動・作業分野といった各分野に加え、経済産業省の「今年のロボット大賞」を受賞したロボットの展示も行われる。

ホビー・教育分野

ロボット名 出展企業名
「HAJIME ROBOT」 はじめ研究所
「プチロボ」シリーズ 共立電子産業
「PLEO」 ビジネスデザイン研究所
「RB2000」 日本遠隔制御(JR PROPO)
TVアニメ版「鉄人28号」ロボット ROBO Creation
「MANOI PF01」 ロボ・ガレージ
「VariBo」 ビー・エル・オートテック
「VariBo-ND01」 ビー・エル・オートテック
「PLEN」 創和
「Robovie-X」 ヴイストン
「Beauto」シリーズ ヴイストン
なごみ系ロボットアクセサリー「ロボピース」 ロボピース

コミュニケーション分野

ロボット名 出展企業名
「pul」 RooBOカスタマイズチーム(代表企業:東洋理機工業)
「ifbot」 ビジネスデザイン研究所
「Hello Kitty ROBO」 ビジネスデザイン研究所
「インファノイド」 国際バイタルディバイス
「パロ」 知能システム
「Keepon」 BeatBots・ココロ
「Vstone Tichno」 ヴイストン

移動・作業分野

ロボット名 出展企業名
多目的清掃ロボット「フィグラ・アイ」 フィグラ
「クリコアビークル」 電気自動車ロボット研究会
小型無人機 創機システムズ
車椅子ロボット 八洲電業
レスキューロボット 国際レスキューシステム研究機構
サービスロボット「ENON」 富士通

今年のロボット大賞

ロボット名 出展企業名
「Omnibot17μ i-sobot」 タカラトミー
自動ページめくり器「ブックタイム」 西澤電機計器製作所
「ZMP e-nuvo」シリーズ ゼットエムピー
超小型MEMS 3軸触覚センサーチップ 東京大学・パナソニック

ロボカップ参加機体をベースにした「HAJIME ROBOT」。大型だが重量は7kgと意外と軽い

自由に組み替えられる「プチロボ」シリーズ。同じキット内容でどちらも作れる。価格が安いのも特徴

「PLEO」は恐竜型のペットロボット。育て方によって異なった成長をする

2足歩行ロボットの「RB2000」。ホビーロボットの大会でも良く使用されている

TVアニメ版「鉄人28号」。2足歩行が可能。無線コントローラで動かせる

ホビー向け2足歩行ロボット「MANOI PF01」。競技会も開催されている

教育向け2足歩行ロボット「VariBo」。サーボを増やして拡張できる

一般ユーザー向けに、外装のついた「VariBo-ND01」も用意

小型ロボット「PLEN」はBluetoothでコントロール可能

ホビーロボット「Robovie-X」(左)と教育市場向けの「Beauto」

動くロボットではないが…。PCパーツなどから生まれた「ロボピース」

PC画面と連動する「pul」。会場では展示ロボットの紹介をしていた

介護分野でも注目される「ifbot」(右)と「Hello Kitty ROBO」

「インファノイド」はあっち向いてホイもできるロボット

ギネスブックにも登録された癒し系ロボット「パロ」

顔を認識して目を合わせる「Keepon」。動きが可愛い

大型の2足歩行ロボット「Vstone Tichno」。プラットフォームとして提供

多目的清掃ロボット「フィグラ・アイ」。作業ユニットを交換することで様々な用途に対応

つくばチャレンジにも出場した「クリコアビークル」。内部は車椅子がベース

自律飛行が可能な"小型無人機"。地上の撮影や小型ロボットの投下ができるとか

軽量が特徴の車椅子ロボット。センサーで磁気テープの上を走行可能

倒壊した建物の中で探索や情報収集を行うレスキューロボット

すでにショッピングセンターなどへの導入実績がある「ENON」

そのほか「今年のロボット大賞」の展示コーナーも用意