オラクル、Webアプリテスト管理ツールの新サービスメニューを発表

日本オラクルは2月3日、同社が提供するWebアプリケーションのテストソリューション「Oracle Application Testing Suite」導入のための新サービスを発表した。同社システム事業統括本部 System & Application Management ビジネス推進本部 セールスディレクターの山岡英明氏は「企業のITコスト低減を考えるなら、テスト管理、そしてテストの自動化は避けて通れない」と明言、また、同社常務執行役員 システム事業統括本部長の三澤智光氏も、「テストツールベンダとしてのオラクルを認識してもらいたい」と語り、これまで組込み業界に特化して語られがちだったソフトウェアテストの重要性/必要性を、エンタープライズアプリケーションの分野にまで拡げていきたいとしている。

Oracle Application Testing Suiteは、Webアプリケーションの負荷を測る「Oracle Load Testing」、開発上流工程からのテストプロセスを自動化する「Oracle Functional Testing」、テストプロセス管理の効率化を図る「Oracle Tset Manager」の3製品から構成されるソフトウェアスイート。今回、新たな導入サービスとして、無償/有償のトレーニングを提供するほか、顧客およびSIerが第三者的な視点による性能評価を通し、リリース前のシステムが性能要件を満たしているかを確認できる性能要件確認支援コンサルティング(200万円から)も開始する。また、企業へのテストツール導入を促進する一環として、Oracle Load Testingの大幅値下げ(1ユーザあたりライセンス料4万3,500円→1万900円)を実施する。

ソフトウェアテスト業界の"有名人"である山岡氏は、現在の開発プロセスにおいて「開発効率が進む一方において、テストの工数は増加し続けている。たとえ1%のプログラム修正でも、テストは100%行わなければならず、テスト工数は開発初期の何十倍にも膨れあがり、結果としてコスト増につながる。コスト削減を考えるならばテストに注視する必要がある」と語り、テスト管理による「予防コスト」、自動化による「評価コスト」、性能管理による「失敗コスト」をそれぞれ検討しなければならないとしている。

同氏はとくに、開発上流工程から取り組むテストの自動化のメリットを強調している。「テストの工数は、開発初期段階から増加し続けるもの。ならば開発のライフサイクル全体を考えながら自動化を計画することで、コスト削減と品質維持の両方が実現する」(山岡氏)としており、手動で実施されがちな現在のソフトウェアテストの状況に対し、「実施回数が多くなればなるほど、自動化したほうが効率が高いことに気づいてしい」と訴えている。また、性能管理も上流工程において実施することで、修正コストを大幅に削減でき、性能把握によるサービス状況の洗い出し、パッチ/アップグレード時のテストの再現などが容易になるという。

Oracle Application Testing Suiteの価格体系および新サービスの内容は以下の通り。なお、無償トレーニングサービスは、オラクル青山センターのハンズオントレーニング施設を活用し、Oracle Application Testing Suiteの機能および操作性を体感する、となっている。

「Oracle Application Testing Suite」有償トレーニング(Oracle Universityが提供するトレーニングコース)

基礎コース	2日間 / 13万8,600円
アドバンスコース	1日間 / 6万9,300円
Test Managerコース	1日間 / 6万9,300円
ボトルネック検出コース	1日間 / 6万9,300円

「Oracle Application Testing Suite」価格

Oracle Load Testing for Web Applications	1万900円 / 1 Named User Plus(最小: 200仮想ユーザ)
Oracle Load Testing for Web Applications Controller	76万900円 / 1プロセッサ
Oracle Functional Testing for Web Applications	91万3,080円～ / 1 Named User Plus
Oracle Test Manager for Web Applications	22万8,270円～ / 1 Named User Plus