ミック経済研究所は1月8日、2008年8月から10月にかけて行った国内ITコンサルティング市場規模調査の結果を発表した。調査は、国内ITコンサルティングファーム、SIer、パッケージベンダー45社を対象に実施。2007年の実績をまとめるとともに、2008年の見込みや、2006年から2015年までの9年間における中・長期予測も公表している。

発表によると、2007年度の国内ITコンサルティング市場規模は、4286億2500万円で前年比122.7%の伸張を記録。2008年度に関しても、「下期からは世界的な金融危機が実体経済まで浸透し、案件の減少や凍結の増加が推測されますが、上期の好調さが貢献し、二桁成長を維持する」との見方を示しており、4724億6600万円(前年対比110.1%)に上ると予測している。

一方、中・長期予測では、2006年度から2015年度までの9年間、CAGR(年平均成長率)13.8%で推移するとの見解を発表。2015年度には市場規模1兆2000億円に達すると見込んでいる。

2007年度の市場拡大要因については、セキュリティ、IT統制分野などの成長が著しかったことや、中堅企業へERP製品の導入が進んだことが挙げられている。また、2009年度以降は、既存IT資産/システム運用の見直しや、業務改善などのコスト削減策が積極化すると推測。さらに、国際競争力強化、セキュリティ対策強化、法改正対応、M&Aによるシステム統合などが起因して、市場が拡大していくとの見方を示している。

なお、詳細は、同社発刊のレポート『戦略的ITコンサルティング市場の現状と展望 2008』に記載されている。