野村総合研究所(NRI)は19日、2013年度までのソーシャルコンピューティングの進展を予測したITロードマップを発表した。それによると、ソーシャルコンピューティングのオープン化により各サービス間での連携が加速していくという。

ソーシャルコンピューティングとは、人間同士が社会的な繋がりの中でさまざまなコンテンツや活動を共有できるように支援するコンピュータシステムの利用形態を指す概念。具体的にはSNSやブログ、ソーシャルブックマーク、写真・動画共有サイトなどを指す。

今後はSNSと他のソーシャルアプリケーションの連動を実現するSNSプラットフォームのオープン化、複数のサービス間でIDを相互利用するIDのポータビリティ、サービスの枠を超えたデータのポータビリティが実現するという。

年代別の予測は以下の通り。

2008-2009年度: サービス間での緩やかな連携の開始
1つのIDでWeb上の複数のサービスの認証を行うOpenIDの普及により、サービス事業者間で緩やかなサービスの連携が始まる。2008年から既に、MixiやYahoo!など多くの顧客IDをもつポータルサイトやSNSなどのサービスで採用を始めている。

2010-2011年度: ソーシャルコンピューティングの発展期
OpenSocialやFacebook Platformなど、オープン化されたソーシャルコンピューティングプラットフォームに対応するサービスが数多く登場する。 これらのプラットフォームで作成したアプリケーションはさまざまなSNSに展開可能であり、アプリケーションの流通が進むことで、ユーザーは豊富なソーシャルアプリケーションを利用可能になるという。これにより、持ち運ぶ範囲などが限定的ではあるもののデータポータビリティが実現される。

2012年度以降: 各種サービス間でソーシャルデータのポータビリティが実現
データポータビリティが普及期を迎え、サービス間でのデータの持ち運びが一般化し、ユーザーは必要に応じて自分の活動にまつわるデータを集約可能になる。その結果、消費者は自分のWeb上での体験を総合的に考慮した結果をもとに、最適化されたコンテンツやサービスのレコメンデーションを享受できるようになるという。 企業は自社が提供する商品やサービスに関する消費活動だけではなく、消費者の社会的な行動まで把握した上でのサービス提供が重要になり、企業においてもソーシャルコンピューティングの重要性が増すとNRIは予測する。

NRIが作成したソーシャルコンピューティングのロードマップ