野村総合研究所は4日、フルオープンソースの企業内ポータルソリューションサービス「OpenStandia/Portal」を提供開始した。価格は導入サービスが60万円から、年間サポートサービスが60万円から、既存ポータルからの移行サービスは個別見積りとなっている。

新サービスはJavaベースのポータルシステムであり、Javaポートレット(ポータルのためのJavaコンポーネント)に関する標準仕様(JSR 168)に準拠する。同様にJavaベースで構築することが多い企業情報システムとの親和性が高く、容易に連携可能という。

OpenStandia/Portalのシステム概念図

オープンソースの企業内ポータルである「Liferay」やWebアプリケーションサーバ「JBoss」をはじめ、フルオープンソースで構成し、システムコストを大幅に削減できるとしている。

シングルサインオンなど、他システム連携機能を提供し、CMS(コンテンツ・マネージメント・システム)/掲示板/カレンダー/ブログ/ファイル共有/ワークフローなど30種類以上の機能を標準で備える。

システム連携の概念図

また、野村総研が自社内のポータルサイトで蓄積してきた、ポータルを活性化させるための仕組みやノウハウをあわせて提供する。

全社ポータルページのほか、大企業の複雑な組織体系や委員会/プロジェクトなど部門横断型の組織体系にも対応できる柔軟なグループの定義およびアクセスコントロール機能を持つとともに、部/課/委員会/プロジェクト/個人などの単位でのポータルページを設置できる。ページのデザインや画面レイアウトはドラッグアンドドロップなど、簡単な操作で変更可能。

OpenStandia/Portalのサンプル画面

同社はこれまでの企業ポータルには、他の社内システムのアーキテクチャや認証方式などに対応できず連携できていないため、リアルタイムで質の高い情報を共有できず活用が進んでいない、ライセンス費や保守費が高く負担になるといった問題があるとした上で、新サービスではこれらを解決し企業内ポータルを活性化可能であり、企業や組織における情報共有やコミュニケーションの強化に貢献できるとしている。

なお同社では、毎月3社限定でサーバを含めたポータル環境一式を無料でレンタルする「無料お試しサービス」を実施中だ。