米IBMはタイのバンコクで開催されたITU Telecom Asiaにおいて9月2日(現地時間)、トラフィックの内容を解析してDDoS攻撃やウイルス侵入などセキュリティ上の脅威を軽減する機能を備えたブレードサーバ用モジュール「IBM BladeCenter PN41」を発表した。10月より世界市場向けの出荷が開始される。

BladeCenter PN41は、ネットワーク・トラフィック上のパケットを解析するゲートウェイ機能を持つ。これには、今年2月にIBMとの提携を発表した米CloudShield TechnologiesのDPI(Deep Packet Inspection)技術が使用されている。両社によれば、同技術が搭載されたブレードサーバは世界で初だという。またセキュリティ対策だけでなく、ネットワーク上を流れるビデオデータといったストリーミングの内容を解析することで、トラフィック制御やパフォーマンスの最適化を行うことも可能。IBMでは通信キャリアやサービスプロバイダ、企業のバックエンド・ネットワークなど、主に大規模データセンター向けの市場を販売ターゲットとしている。

またPN41には上記DPI技術搭載のほか、CloudShieldのSubscriber Services Manager(SSM)やDNS Defenderといったアプリケーション製品群、さらにCheck Point Softwareのセキュリティ製品群の動作が可能になっており、ユーザーが、そのニーズやネットワークの規模に合わせてシステムを構成できる。さらにIBMからは通信業界向けの統合ソリューションパッケージとして、IBM Proventia Intrusion PreventionやTivoli Security Operations Managerといったソフトウェア製品群とのセット提供も行われる。