米デルは、2009年度第2四半期の業績を発表した。それによれば、売上高は164億ドル(約1兆7684億円)で、対前年比11%増だったが、営業利益は対前年比9%マイナスの8億1,900万ドル(約883億円)、純利益は対前年比17%マイナスの6億1,600万ドル(約664億円)であった。

当四半期の粗利益については、グローバル コンシューマー事業や欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域などの戦略的分野での成長を推進するための投資、およびEMEAにおいて成功を収めているサービス商品の繰延べ収益が拡大したことによるマイナスの影響を受けたという。

コンシューマー事業は、世界全体での出荷台数は53%増加し、シェアは1.6%拡大して9.1%となった。とくにノートブックの台数は前年同期の2倍を超え、売上高を28%増の28億ドルに押し上げた。

エンタープライズ事業では、サーバの売上高は5%増、出荷台数は19%増だった。当四半期の成長には、省電力性に優れたカスタムソリューションによるクラウド コンピューティングへの取り組みが貢献したという。

ストレージ製品の売上高は、デル社のPowerVaultダイレクト・アタッチ製品とEqualLogic iSCSIネットワーク ストレージ製品に率いられ11%成長。サービスの売上高は14%増の15億ドルとなり、これには新しいデル・プロサポートの売上高が18%増となったことが貢献したという。

今後の見通しについて同社では、競争力強化のためのビジネス再編、人員削減、およびインフラストラクチャと買収への投資により、引き続きコストの発生を想定。米国では引き続きIT投資を控える傾向が見られ、これは西欧と複数のアジア諸国にも拡大。需要は通貨の変動による影響も受けるとする一方、新興市場、ノートブック製品群、エンタープライズ事業およびサービスなどでの業績改善の好影響が続くと予想している。