米VeriSignは8月11日(現地時間)、"Pump and Dump"と呼ばれる証券取引詐欺から投資家を守る新サービス「VeriSign Identity Protection(VIP) Fraud Detection Service Stock Trading Module」を発表した。Stock Trading Moduleは従来のVIP Fraud Detection Serviceの機能拡張にあたり、スパムメール等を介して届く虚偽情報から投資家を保護し、そこから生じる可能性のあった損失を未然に防ぐ役割を果たす。

"Pump and Dump"とは、仕手筋が特定企業に関する虚偽情報を流して株価を操作し、その際に生じる利ざやを稼ぐテクニック、あるいは現象である。例えば特定銘柄を株価が安い時期に仕込んでおき、ある段階でスパムメール等を利用して当該企業の偽の新製品情報やプラス材料を不特定多数の人物へと大量にばらまく。もしこの偽情報に投資家が反応すれば株価は急騰するため、そこで仕込んだ株を売り抜ける。情報は偽物であるため、一時的に上昇した株価はすぐに急落し、元の水準、あるいはそれより下の水準へと落ち込むことになる。結果的に、虚偽情報を利用した仕手筋が売却益の差額で儲けるという構図だ。VeriSignによれば、2008年6月のGTX Globalの株価操作ケースで3100万ドル、2007年秋のKiplingers.comのケースで数十億ドルもの資金が投資家らの手元から失われたとみられるという。

Stock Trading Moduleでは、こうした株取引に関する虚偽情報を察知し、投資家らをリアルタイムで保護することを目的とする。同モジュールでは株式のリスクやユーザー行動、過去の詐欺行為との比較、あるいは他の投資家が同時に同じ行動を取った場合の影響など、複数の要因を分析、リスク度合いをスコア換算から判断し、自己学習形式で"Pump and Dump"な詐欺情報の抽出を行う。